前回、歯科業界において、日本の保険システムが弊害をもたらしてるって話をしたので、どうよくするべきかって話をオランダの保険システムと比べながらちょっと綴っていきます。
まずはよく聞くこういう話。
日本では歯医者の治療が安いけど、外国は高くていくら請求されるか分からないから、海外行く前に日本で歯を治したい。
或いは、
海外は歯の治療が高いから、日本に帰国してる間に歯を治したい。
とかね。
はい、日本の歯医者が安いのが当たり前だと思っているそこのあなた。今日からその意識を変えて頂きたい。海外が当たり前の値段で、終戦直後から歯の治療費が据え置きのままの日本の価格が間違ってます!下手するとアジア諸国の方が治療費高いですからね。
ま、そっちについてはおいおい触れていきますが・・・
安いから「痛くなってから治せばいいや」で歯を大事にしない
歯を大事にしないから、悪くしてどんどん医療費がかさむ
医療費がかさむから、治療費が安いまま押さえられてしまう
そして安いから歯を大事にしない
という無限ループに陥ってます。
その意味、オランダの保険はすごかったです。といってもカレコレ帰国して6年も経っちゃったので、少し変わってしまったかもしれませんが、少なくとも私がいた当時はこんな感じ。
覚えている限りで、年2回歯のクリーニングは必須項目でした。必ずみんな歯のクリーニングに行かないといけないのです。そしてそれを怠って歯を悪くした人は、歯の治療が保険でカバーされません。ま、その保険にしても、歯の治療費も出る保険のオプション料をきちんと払っている人に限られますが。
そして歯の治療のオプション料をきちんと払っていても、なんだかんだと最低自己負担額とかがあって高いのですが、そんな中保険でカバーされないとエラいことになってしまうのです。ということで、私の周りではみんなきちんと歯のクリーニングに通ってました。
そんな国にいると「歯は自己責任」という考え方が根付きます。悪くしたくなけりゃ、ちゃんと自分で手入れするしかないって思うわけです。そうすると、クリーニングにもきちんと通うし、家でもきちんと磨くし。やっと今頃電動歯ブラシが激戦となった日本と違い、既に10年以上前には音波歯ブラシのSonicareが一人一本とか当たり前でしたしね。
さらに付け加えると、自己責任である歯を悪くしない為に歯の矯正をします。つまり予防歯科の位置づけで、『歯並びがいいと歯みがきがしやすく、ゆえにむし歯にも歯周病にもなりにくい』と言う考え方です。ということで、その当時18歳までの矯正は保険(基礎の部分で、オプション料無しの保険)で全額カバーされていました。
で、ここで思うワケです。
18歳までに矯正して、きちんと歯のクリーニングに通う値段と、日本のように悪くしてからガンガン治療費かけるのと、果たしてどちらが国が負担する医療費が高くつくのだろうかと。
元々の保険料や保険システムが違うので、ここで単純比較することは難しいとは思いますが、それでも予防する方にお金と労力をかけた方が、最終的には安上がりなだけでなく、食べる喜びをずっと感じられる人間らしい生活が出来るのではないかと。
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