乳がんの予防治療について書いたので、今回は歯科業界の予防について。
日本の保険制度として「病気やケガじゃないと保険を使って治療はできません」というのがスタンスというのはこれまで書いてきた通り。
で、ここからは歯の話。
よく歯医者さんで歯のクリーニングをしますけど、別に痛くもなんともないのに何で保険で歯のクリーニングが出来るの?と思いませんか?
実はこれ、自覚症状ない歯周病治療の一環として実は保険を使ってクリーニングしているのが実情です。そしてむし歯も歯周病も、予防をするにはクリーニングから。これは、歯についた汚れの中に菌がうじゃうじゃいて、その菌が悪さをしてむし歯になったり、歯周病になったりするからなんです。
そこを理解して定期的に検診と言う名の歯のクリーニングをしている方の場合、大抵ひどくなる前にむし歯なり歯周病なりの治療が出来るので、そんなに大事にならないケースが殆どです。余談ですが、私の知っている定期的に検診に通院されている90代のとある方は、殆どの歯が残っています。
そうやって手入れしてれば、きれいに残るハズの歯ですが、大抵の方は残念ながらそういうワケに至ってないのが現状です。だから歯科医師会とかが一生懸命「8020運動」と言って「80歳の時に20本以上は自分の歯を保ちましょう」ってやってるワケです。
80歳以上で20本以上残ってる人って一体どれ位なんだろう?
と。色んなデータ探してみると、80歳代で平均値が7~10本くらいみたいですね。見つけるデータによってそれぞれですけど、まあ20本なんて残ってないのが普通。実際に高齢者相手している実感としてもそんなもんでしょって感じです。
じゃあ他の国の人達って入れ歯は少ないの?
実際、私の感覚ではオランダはすごい少ない気がします。あんまり、日本のように「入れ歯があわなくてね」なんて話聞かなかったから。実際、オランダで歯医者さんやってるお友達に聞いたことがありますが、やっぱりそこのクリニックも入れ歯が殆どいないそうです。
ではその違いは何か?
個人的な見解ですが、それは病気やケガじゃないと保険が使えない日本の保険システムにあるんじゃないかと。
そもそも論で、「歯周病の治療としてのクリーニング」って保険を使う建前なんてバカみたいなこと歯医者にさせずにちゃんと予防は予防として保険システムを確立してやんなさいよ、どーせみんなやってんだから。そうすることで、患者側の意識も良い意味で変わると思うんですよね。
ということで、どういうシステムなら考え方がよい方向に変わるのか続きはまた次回書いてみたいと思います。
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