2011年8月24日水曜日

8月8日多摩南部地域病院

この病院はヴァイオリニスト小川朝子さんのご実家からすぐ近くにあります。彼女のお父様がお世話になられたということから、ここでのコンサートをアレンジして頂きました。

今回のツアーで震災支援は勿論ですが、闘病中の方にもエールを送りたかったというのが私の中にもあり、あえて自分の病気のことを公表して臨みました。そういう意味でも病院でのコンサートは私にとって一番やりたかったことの一つ。この日のトーク&選曲は小川さんにお任せで、病院に伺いました。

入り口すぐの所に大きな受付があり、吹き抜けの空間はホールのよう。そこにグランドピアノが置いてあり、よく院内コンサートをされているというのに納得!外来の受付が終わる頃(?)に音出しをしてよいとのことだったので、ピアノを触らせてもらうと本当によく響く♪ ということで、かなり弾きやすい環境下でのコンサートとなりました。

曲の合間のトークにはご病気をされた小川さんのお父様のお話、そして私の話。ツアーに出る4日前に最後の形成治療を受けて、実は傷口に大きなパッチをつけたままの帰国だったことなどを始め、予期してなかった小川さんからの質問にタジタジになる場面もあり・・・(笑)

そういう私の患者としての本当の姿をさらけ出した上での演奏に何かを感じて頂けることがあったようで、コンサート後にわざわざ私の所へいらっしゃった患者さんが両手で握手をしながら一言。

元気をもらいました

コンサートツアーの企画、アレンジ、準備をしながら、演奏も、というハードスケジュールの疲れも一気に吹き飛ぶ嬉しい言葉となりました。長い闘病がどんなに大変か自分で知っているだけに、少しでもその元気のもとになれたというのが分かって、「うん、救われた自分の命、無駄になってないよな」と思えた瞬間でした。

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2011年8月22日月曜日

8月7日文京シビック

ツアー2回目のコンサートとなるのが文京シビックの小ホールでした。このホールにするまで紆余曲折あったのですが、震災支援ならということで使用料を安くしてもらえたんですね。これは音楽事務所が全日借りていらっしゃったということもあるのですが。で、同じ経費を払うなら箱が大きい方が義援金も集まるよね?という理由でこのホールにしました・・・が!

いやはや300人弱入るホールを埋めるって並大抵ではないんですよねぇ。分かってたことでしたけど。しかも準備期間がめちゃくちゃ短かったし!それで知ってる限り色んな方にご協力頂いて集客をするっていう作業を実はコンサートの直前までやってました(汗)そこには色んなストーリーがあって、ここには書けない事もたくさんありましたが、それでも趣旨に賛同して本当にたくさんの方にサポートして頂けたおかげで、かなり会場はお客様で埋まっていました。ということで、これを読んでらっしゃる方の中にも、睡眠時間を削ってお手伝いしてくださった方もいらっしゃると思います。本当にありがとうございました<(_ _)>

コンサート始まるまでどの位人が入っているのか全く想像つかない状況で開演。ステージ裏のドアを開けてもらってステージに踏み出した瞬間に思ったのは

よかったぁ~~~
ガラガラじゃない!!!

一体どういう緊張感でコンサートに臨んでるんだ?って感じですが(爆)

ということで、普通にお辞儀して弾き始めた第1曲目。なんとなく普通のクラシックコンサート風だったのはここまで。ここからはじゃんじゃん曲の合間にトークを入れちゃいました。(演奏中の写真は来てくださった方からの提供)

これはこれまでの経験でそっちのほうが聞き手にとってもいいし、そうなると弾き手も弾きやすいというのが理由。あと今回は震災支援と言うこともあって、普段クラシックを聞いてらっしゃらない方もたくさんお見えになっているに違いないということもありました。そうすると解説や聞き所が予め分かっていると入りやすいですからね。ま、コンサート後に会った同級生には「あのトークの慣れ具合から色んな経験したんだなぁって思ったよ」と言われてしまいましたが(笑)

ということで、コンサートは無事終了。趣旨に賛同してくださった多くの方には喜んで帰って頂けたようでほっとしています。そして始めは「チケットが高い」という声もじゃんじゃん聞こえていましたが、そのチケットをご購入頂いた上にさらに義援金箱にお金を入れて行かれた方や、知り合いに声をかけて義援金を集めていらっしゃった方もあってその集まった額にびっくりしました。

ただここにはさらに追加ストーリーがあって、この日、音楽評論家とか音楽雑誌の記者とかも来ていらしたそうです。で、その批評が「バイオリンはいいけどピアノはダメ」ってことだったらしく、相当な酷評がこれから載るそうです。やれやれ!

お金とってコンサートしてプロの土俵に乗るならそれなりのレベルを要求されるのは当然私も承知済み。手術5回&抗癌剤の後遺症&ホルモン療法の副作用諸々を考えても、今の私にできる精一杯はここまで。自覚していることで、自分でもどうしようもないことに、傷口に塩を塗りこむようなことをされると正直やっぱり凹みます。それでも、病気で苦しんでいる人や、被災者の為に元気をあげたかったという気持ちが一部の方には伝わらなかったというのはとても残念でした。ま、それ以上に得るものがあったツアーでしたので、私的にはいいのですが、一緒に組んだバイオリニストの小川さんにはちょっと申し訳なかったなぁと思います。

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2011年8月21日日曜日

日本ツアー終了なり♪

ということで、長くてキツキツスケジュールだった日本ツアーを無事終了して、19日にオランダに戻ってきました。いや~、長かった!でもすごく充実した日々だったし、得ることもいっぱい。ので、少しずつその様子を書いていけたらなぁと思います。

まずは最初のコンサート横浜編。

こちらはママさんグループの色んなイベントを企画している知り合いとのコラボ。そういう事をしてらっしゃる方だって知っていたのでこちらから「普段コンサートに行けない子供相手のコンサートとかってどうでしょう?」とアプローチ。子供さんのいらっしゃるお母さん方にしてみれば、やはり生の音楽を聞かせてあげたいというニーズはあるようで、すぐさま「やりましょう!」と。

プログラムはコンサート準備に追われて直前まで決めていなかったのですが、でもレパートリーだけはたくさんあるので、その中から子供相手で飽きなさそうな短い曲ばかりを選択。勿論、子供達に知っておいてほしいこと、それをどうやって伝えるか?なども考えて30分程度のプログラムを構成。

で、いざ出陣!

実際にはこのコンサートに行きたいとおっしゃる方が多くてこちらの方が驚いていたくらい。それだけニーズがあるんだなぁと。とはいえ、ちょうど夏休みシーズンで、お父さん方も休暇に突入する時期だったらしく、「行きたいけど、旦那が家にいるので行けません」と言うとっても日本らしい理由(ヨーロッパでは旦那が家にいると子供相手をもっとしてもらえるので、お母さん方の仕事は減るんですね♪)で断念された方も多かったようです。

それ以外にチケット販売についてはっきりさせていなかったことが理由で音楽事務所に連絡をされ、このコンサートに関してはノータッチだった音楽事務所からなぜか「売り切れです」とかいう返事をもらってそのまま諦めた方もいらっしゃる模様。この辺は反省材料です。ということで、これが理由で来れなかった方、本当にすみませんでした。


で、コンサートは乳幼児がメイン。子供達になるべく近くに来てもらって楽器の仕組みを説明します。写真は喋っていて顔が変なので突っ込まないでくださいまし(笑)

ついでにアップライトピアノのカバーをがばっと外して中を見せてハンマーなんかの説明もプラス。これは大人でも見たことがない人が多かったので、かなり衝撃的だったようです!ま、裏話をするとピアノを全開しないとヴァイオリンとのバランスが取れなかっただけなんですけどね♪


とまあ、こんな感じで始めたので、そこは乳幼児。興味をもった子の突撃乱入があったりもします!(写真下)

これは大人向けのコンサートなんかでもそうなんですけど、実は曲の説明をしたり、聞き所を教えたりして弾き始めるとかなり真剣に聞いてもらえます。なので、乳幼児といえども途中で大声を出すとかそういうことはなくて、静かに聞いてくれるんですね。これはやはり演奏する方にしてみれば嬉しいことです♪

こちらは日本に着いて間がなく、時差ぼけはあるし、大きなコンサートを抱えているし、でかなりテンパっていたので、こういう小さなコンサートをさせてもらうことで調整ができたのもありがたかったですね。

ということで、大人だけから入場料を徴収したこのコンサートでは義援金というほど集まりませんでしたが、やはり来て頂いた全ての親子から喜んでもらえたのは嬉しかったことです。というか、こういう機会をもっともっと日本でも作ってもらいたいなぁと思います。

コンサートには私の弟一家も家族全員4人で参加。姪っ子はちょうどピアノを習い始めた所だったらしく、コンサート後の車の中ではずっと「ねぇねぇ、尚ちゃん、ピアノ楽しかったよ~。ピアノとバイオリンすごくよかったよ~」を連発。これは本当に嬉しかったですね。でもピアノを続けて私みたいになってもらったら困ると思ってる弟には頭痛の種が増えたようですが(爆)

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