2012年12月1日土曜日

栗大福の作り方

実家に先日顔を出した時に作ってもらったのが栗大福。あまりに美味しくて、一人で何個も食べたはずなのに、オランダに戻ったらまたあれが食べたくなってしまった。

食べたいと思ったら食べないと納得してくれない私の胃袋。仕方ないので、実家に連絡して作り方を聞いてオランダで頑張って再現しました!

といっても別に普通に小豆を炊いて、栗入れて、求肥で包むだけなんですが・・・笑

小豆を炊くのと、栗をゲットする所まではオランダでも楽勝!ただ求肥だけは前にネットで検索して試したものではイマイチだったんですよね。

ところがうちの母が作ってくれたものは見た目もきれいで、柔らかくて美味しかった。よくよく聞くとなんと近所の和菓子屋職人に習ったというではありませんか!それで詳しく作り方を聞いて試した次第。

だまされたと思ってレシピ通り作ったら、簡単に出来てしまった!それも「電子レンジで簡単」とか言うネットのものより格段に後片付けが楽で、しかも美味しい。あまりに良く出来たので、出来上がり写真(左)をFacebookにアップしたら作り方のリクエストが来たので、今日はそのレシピを・・・


栗大福の作り方
1.小豆を用意して、栗を入れてゴルフボール程度に餡を丸めておく
2.求肥を作る。体積同量(重さが同量ではないので要注意!)のもち米粉、砂糖、水をあわせる
3.大きな鍋に数cmの水をはって沸かし、その上にざる、その上に濡れ布巾を置いて、2.の生地流し入れ15分蒸す
4.一度生地を取り出して捏ねる(蒸した時に使った布巾を使うと楽)
5.もう一度15分程度蒸す
6.片栗粉をふった台の上に取り出す
7.片栗粉をつけた手で6.の求肥を適当にとり、1.の餡を包む

注意点
*求肥の生地は体積が同量。重さではありません!各100ccずつなら5~6個の大福ができます。
*生地をあわせた時はドロドロですが、ざるの上の布巾にあけても漉しはしないので大丈夫
*求肥は固くなると扱いにくくなるので、熱いうちに餡を包むといいでしょう

栗の代わりにいちごを餡で包めばいちご大福になります。あとはまぁお好みで・・・

2012年11月28日水曜日

福島にて

先日まで日本でコンサートツアーをしてました。地元以外は今回全て福島でした。去年が忙しかったので、それより楽なスケジュールということでコンサート数を減らして計6回。

ところが移動は多いし、最後は毎日だったし、プログラムはヘビーで毎回違うし、ってことで今回もヘロヘロになっちゃいましたが・・・笑

ちなみにコンサートの一つは中学校でした。オランダの知り合いが、この中学校の校長先生の元教え子。そのツテで呼んで頂いきました。

この中学校、原発から20kmちょっと先にあったとのこと。中には20km圏内に住んでいた生徒さんもいらっしゃったそうで、福島県外に避難された数人の生徒さん以外全員で学校ごと郡山から車で40~50分の所に避難中でした。

地理感が全くないので、一番近い新幹線駅の郡山まで迎えに来て頂き、色んな話をしながら学校まで車で連れて行って頂きました。

途中「これが仮設(住宅)です」と何箇所か目にする機会がありました。文字通り仮の場所なので、プレハブの長屋みたいな感じです。連れて行って頂いた場所は、かなりたくさんの仮設住宅があるようで、車で移動中こっちもあっちもと言う感じでした。

それさえなければ、のどかな日本の田舎の風景。山があって、田んぼがあって、ちらほら家がある感じ。ちょうど柿の季節で、どこもたわわに実った柿で木がしなっていました。

食いしん坊の私がそれを見逃すはずもなく、ついぽろっと言っちゃいました。

「いやー、おいしそうな柿ですね♪」

ところが予期しない返事が返ってきました。

「あれは食べられないんですよ。線量が多すぎて。だからああやって手付かずでそのままにしてあるんです。」

大きなオレンジ色の美味しそうな柿の実が大きな木にいっぱいついてて、そんな木が至る所にあるのに、全てそのまま。余りにも美味しそうに見えるだけに悲しい現実だと思わざるを得ませんでした。

ちなみに放射線は山に一番たまりやすいそうなんです。落ち葉なんかが邪魔をするので雨などで流れずそのままたまっていくとか。ということで山のものは口にしない方がいいとか、なんとか。今はまだ水は大丈夫だけど、そのうち溜まっていく放射線がいつか水もダメにするだろうとか。稲は放射線を吸い上げにくいので米は大丈夫なはずだけど、最近規定値以上の線量が出た所があるとか。

厳しい現実だと思いました。そこにいない人間にとっては他人事ですが、当事者にしてみれば生活の基本の部分が脅かされているのですから。

そしてこの中学校は今、元の場所に戻るか戻らないかという議論をしている最中だそうです。どんなに除染してもらっても、20km圏内に家があった生徒は家に戻れないかもしれないから、20km圏外だった中学校を簡単に元に戻すことはできないとか。問題は深刻です。

ちょっと話をしただけで色んな問題を聞きました。多分これらは氷山の一角なのでしょう。まだまだ大変な状況で訪問した中学校でしたが、子供達はそれでも笑顔で元気いっぱいだったのがせめてもの救いでしょうか。

2012年11月11日日曜日

福島でのコンサート

すでに日本にいます。そして広島でのコンサートは終わり、今日は郡山に向かってます。

はっきり言っていまさら告知?って感じではありますが、移動中の新幹線で今これ書いてます。

ということで今日は郡山のヤマハで19時から、広島と同様に書道家の千葉清藍さんとご一緒させて頂きます。

来週、一般に来て頂けるコンサートは以下の通りです。

11月17日(土) 14時〜
平バプテスト教会
福島県いわき市平字材木町22

11月18日(日) 19時〜
三春交流館「まほら」
福島県田村郡三春町字大町191

土曜日の教会はソロで、日曜日はまた千葉清藍さんとご一緒させて頂きます。

その他、福島県内の幼稚園と中学校でも演奏させて頂きます。お近くの方はぜひお誘い合わせの上、聞きに来て頂けると幸いです。

2012年10月5日金曜日

コンサートのお知らせ

日本で昨夏のコンサートが好評だったので(←と勝手に自分で思ってるだけ???笑)、今年もまたコンサートツアーをします♪

去年は全国9ヶ所(?)でコンサートをしたのですが、その中で一番よいホールだったのが実は広島のホール。広島と言っても広島市ではなく日本三景の宮島もある地元廿日市(はつかいち)市にある「さくらぴあ」というホール。

コンサートにいらしてくださるお客様は地元の方がメインなので、広島市内でするよりご近所の方がいいからという理由だけで選んだのですが、音楽専用に作られたホールで、すばらしい施設でした!

ということで、今年も同じくさくらぴあの小ホールでさせて頂きます。当日は大ホールでもピアノを使って何かやっているようですが、施設の方が小ホールでスタンウェイのピアノが使えるようにわざわざ交渉してくださったようです。この辺の細かい心遣いも地元ならでは?(笑)

コンサートは、クラシックのことは全く知らない方から楽しめるように、いつも通り私のトーク付きエンターテイメント形式です。

君のあのトークがいいよ!

といつもトーク、めっちゃ褒められてます。

え、
ピアノは・・・???

という突っ込みはこの際おいといて・・・っと!爆

今回コンサート前半で、音楽と書道のパフォーマンス初コラボレーションを予定しています。 メディアが注目する福島県在住書道家の千葉清藍(せいらん)さんの斬新な書道パフォーマンスに、ピアノ音楽を加えて新しい表現方法とする初の試みを多くの皆さんにお楽しみ頂ければと思ってます。また東北の仮設住宅を精力的にまわってらっしゃる千葉さんから被災地の現状もお話して頂く予定です。(千葉さんのHP→http://www.seiran-c.net/

【コンサート詳細】
開催日:   2012年11月9日(金)
時間:    18:30開演 (18:00開場)
会場:    はつかいち文化ホールさくらぴあ
チケット:   一般 3,000円 / 学生 1,500円
販売:    はつかいち文化ホールさくらぴあ
      電話 0829-20-0111
      http://www.hatsukaichi-csa.net/sakurapia/

そして今年は、書道で使われる日本硯の90%を生産していた宮城県石巻市雄勝地区の復興プロジェクトにコンサート収益を寄付予定です。津波で壊滅状態だった雄勝では未だ石の生産もままならない状態だそうです。

硯としてだけでなく、建材としてのスレート、伝統工芸など多くの事に使われる雄勝石を使って長期的に雄勝地区の復興支援するこのプロジェクトにより、先日東京駅にも雄勝石の壁画を設置されました。朝日新聞に掲載されたこの除幕式の様子→ http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000001209300001

雄勝石復興プロジェクトの目標金額は1000万円です。支援の趣旨にご賛同頂き、一人でも多くの方にご来場頂けると幸いです。

2012年10月4日木曜日

乳がんセミナー

去年あたりから連絡をとっていた先にNPO法人キャンサーネットジャパン(CNJ)があります。このNPO法人では癌に関する様々な情報を発信していらっしゃいます。

前回の帰国時に3度目の正直でやっとミーティングを持つことができ、その中で分かったのが私のオランダでの経験をシェアすること。そしてオランダと日本の治療、医療制度などの違いを情報提供することで、今後何か役に立つかもしれないと・・・

ということで、CNJで色んなイベントを企画されているのですが、今回は若年性乳癌に焦点をあてた乳癌のセミナー、「apital乳がん夜間学校課外授業 もっと知ってほしい乳がんのこと2012 in 東京」にゲストスピーカーとして参加することになりました。

開催日: 2012年11月4日(日)
時間:  13:00-16:30(開場12:30)
場所:  秋葉原UDXシアター
参加費: 寄付(無料でもご参加いただけます)

詳細→http://www.cancernet.jp/6006

席に限りがあるので、参加ご希望の方は上記のリンクから予めお申し込み手続きをしてください。

実際には専門のお医者様による講演の方がメインでして、私はあくまでおまけ♪ 日本の治療のことは経験してないのでイマイチ分かってませんが、なるべく日本ではありえないと思えるオランダで体験した治療中のことについてちょっと触れることができたらなと思ってます。

当日はイベントの様子をUstreamでライブ配信する予定とも聞いてます。自分が思っている以上の扱いにちょっとドキドキですが、これから続けていきたい分野でもあるので、がんばってこようと思います!

2012年8月27日月曜日

お薦め本

このブログで治療のことについて触れているので、よく患者さんから連絡を頂きます。やはり治療は未知の世界だし、不安だし。

私自身が乳癌と診断されて一番役にたったのが実はこの本↓



素人にも分かりやすく治療のほとんど全てが網羅されています。最近はなんでもネットで拾えますが、1冊こうやって持っているとかなり便利です。

特に外国で日本語以外で治療している場合、ボキャブラリーが分からなくて担当医の説明が分からなかったりするものですが、日本語で知識を入れておけば話にもついていきやすくなりますよ。

2012年8月20日月曜日

体の病と心の病

病は気からというのはよく知られた話。それ位、体と心はつながってます。でも体が病気になると、心まで病んでくるというのは経験した人にしか分からないのかなぁと最近思います。

このブログでも何度か触れてますが、癌専門の精神科がある位ですから、癌と精神病も繋がってると思います。最近は癌も治る病気と言われてますが、まだ

癌=死

という考えが、大なり小なり患者の頭をかするのが普通なのではないでしょうか。となれば当然心のバランスを崩したって不思議ではありません。

そこを何とか乗り越え、治るって言われた私の癌もぶっちゃけ

治療がこんなにキツイなんて聞いてないんですけど???

状態!!!
まぁサバイバルやってるので、当たり前と言えば当たり前ですけど。なので、治療も当然生き残ることが最優先されます。

となると必然的にズタボロにされた体だけが残る方程式です(苦笑)

ざっと例にあげると

ばっさり切られた傷跡
機能してない婦人科系
絶えずご機嫌の悪い内臓
変温動物になって慢性寝不足の体

簡単な所でこれ位?
じゃあそれが心にどういう影響を及ぼすのか、というと…

傷跡が気になって人の視線がある所で裸になれない。つまり温泉なんてありえないし、ジムでシャワーとかプールとかも基本NG。

女として全てが機能してないので、とーぜん「女」としての自己評価がさがる。そして「女」だった過去にしがみつく。

物凄い偏食児になり、自炊以外はかなり厳しくなる。理解を示してくれる人相手ならいいけれど、単なる好き嫌いだと思われてる場合、付き合いが煩わしくなる。

そして寝不足と疲れで絶えず不機嫌。色んな事が面倒…

時々自分がいつからこんなに消極的になっちゃったんだっけ?と思うことも。やりたいことが出来ないことにフラストレーションためてみたり… 

と書くと実際の私を知ってる人から

はぁ〜???
消極的だぁ???
どこが???

というツッコミが入りそうですけど(笑)、これまでやりたいことは全てトコトン120%やってきた自分にしてみたら、自分で作ってしまった心の柵でやりたくてもできない事が存在する事自体、やっぱりありえない!

この性格でさえこうなのだから、もっと自分に壁を作っちゃう人がいるのではないかと思います。そしてその事自体理解されないので、ますます苦しむんですよね。

自分のすぐ近くにいる人にも理解されないこの心の風邪。患者は思っている以上にデリケートなんですよ!というのをちょっと言ってみたくなってあえて触れてみました。ま、私ほどデリケートという言葉が似合わない人もいませんけどね〜 σ(^_^;)

2012年8月5日日曜日

快眠グッズ

治療の副作用でまともに眠れなくなってかれこれ3年。初めの頃は睡眠不足が続いて、めまいはするし、疲れるし、だるいし、で内科医に

治療やめたい (T_T)

なーんてゴネてた私。 最近は眠れないのが当たり前の状態に慣れてきて、たまに必要なら睡眠薬なんかも飲めばなんとかなると分かってきて、あえて何も言わないんですけど、基本睡眠足りてません!運がよければ4時間続けて眠れるけれど、そうでないと徹夜もそう珍しいことではないという・・・

その理由は、

治療のせいで変温動物になってしまったこと!

わかりやすく言うと、体温調節ができないんです。室温が一定でも、体が急にすっごく寒くなったり、すっごく熱くなったりを繰り返します。

寒いのは暖かくすればいいので、寒い時期はそれでも比較的楽なんですけど、暑い時期は急に熱くなって汗をぐっしょりかいたりします。昼間はそれでも

あぢーっ

とやってりゃいいので問題ないんですが、眠ってるときはこれで目が覚めるんですよね (*´Д`)=3

ひどい時には眠りに落ちる直前にこれで目を覚まし、また眠れるまで待って、眠りかけたらまた目が覚め・・・てのを繰り返して気がつくと外が明るい、なーんて普通だったりします。

そんな時に見つけたのがコレ↓↓↓



ダメもとで買ってみたのが先日の帰国前。受け取りを日本の住所にして暑い日本の夏の夜に試してみようかと。

その結果・・・






めっちゃいいぢゃん、コレ!!!

ほんのちょっとひんやりしているこのジェルマット。体が急に熱くなっても、普通のマットレスのように熱がこもらないので、目が覚めない♪

暑い夏&節電対策で、日本にこんな優れモノがあろうとは!てか、なんでこれに早く気づかなかったのかしらん。

ただジェル入ってるのでかなり重いです。が、背に腹はかえられないので、スーツケースにぶち込んで持って帰りましたよ、今回・・・

ということで、ただ今愛用中♡ でも時差ぼけだから、またちゃんと眠れてませんけどねヽ( ̄^ ̄)ノ

2012年7月16日月曜日

オランダの医療事情16

初診では乳腺をとりさえすれば終わりと言われた癌治療。が、その後「リンパもとる手術が必要」、それが終わったら「抗癌剤も」、ついでに「将来的な子供のことも考えろ」と言われ、終わりの見えない治療で真っ暗なトンネルの中にいるような気分で半年経った頃・・・

ある日急に思い立ったのが

気分転換に休暇に行こう♪ 
じゃなきゃやってらんなーい、この状況!!! 

それがちょうどクマの誕生日の数週間前。ちょうど1度目の抗癌剤を終えて様子を見てた頃。

ちょうどいい!
ヤツの誕生日プレゼントってことにして旅行しちゃえ~

抗癌剤ってとにかく大変だと思い込んでいたものの、ちょっと吐き気がしてご飯が食べられない日が5日位続くだけ。

なーんだ、これならなんとかなるじゃん♪

子供の頃から自家中毒、乗り物酔い、大人になってからは飲みすぎ、アレルギーで吐く事に慣れていたのが、こんな所で役に立とうとは・・・(爆)

それで、検診の時に担当の腫瘍内科医に説教されるの覚悟で聞いてみた。

せんせ、こんなに延々と治療が続いていい加減嫌気がさしてるんですよね~。それで、抗癌剤の副作用もちょっとした吐き気が続くだけだし、気分転換に旅行してきていいですか?

そしたらあっさり

いいわよ~(^O^)/
やっぱり気分転換した方が治療を続けるのにはリフレッシュしていいし、楽しんでらっしゃい♪
で、どこに行く予定なの?

この辺りがゆるーいのはやっぱりオランダ!うん、大好きオランダ人♡

というより、患者の意思を尊重してくれる個人主義が徹底してるって事なんでしょうかね。ま、ともかくめでたく主治医からの許可がでたので、 家に帰ってすぐに始めたのは行き先探し。最終的にイタリアのベネツィアにけってーい!2回目と3回目の抗癌剤の合間に出かけることにして、早速飛行機とホテルを予約。えぇ、こういう行動だけは早いんですよね f(^-^;)

で、迎えた抗癌剤2回目の日。血液検査の結果、

白血球の値が低すぎて、抗癌剤できません・・・

えぇ~、まぢで???
てか抗癌剤の予定がずれ込むと旅行いけなくなるんですけど???(>_<)

焦って反論してみたものの

余りにも低すぎてダメはダメ。
だってあなた先日高熱だして入院したばっかでしょ!

でもこちらの意思はちゃんと尊重してくれて、

じゃあ様子をみて3日後(?)にまた血液検査をして、それで規定値に達していれば抗癌剤をしましょう。それなら旅行にいけますよね?

それで待つこと数日。その日の血液検査の結果、

やっぱり白血球の値が規定値に達してません!

えぇ~(T_T)

でもよくよく聞いてみたら、規定値にぎりぎり達してないだけ。それで「ちょっと位ならいいでしょ」とゴネてみた。

お出ましになった腫瘍内科医は「リスクがどうの・・・」とうんたら、かんたらと面倒な説明を始めてしまった。けれど、そんなのそもそも聞く気は全くないので、

だから誰の何のリスクなの?
それだったら自分でとるから!!!

って言い切っちゃいましたよ。そこまで言われたら先生も苦笑して「分かりました」と言うしかなく、めでたく2度目の抗癌剤、そして3日後にはベネツィアへ旅立てたのでした。

ま、こうやって思い出せば面倒な患者ってだけなんですが、それでもオランダらしいと思ったのは、患者の希望をなるべくなら叶えようとしてくれること。

「リスクは自分でとるから」なんて啖呵きった所で、調子を崩した患者を診なくてはいけないのは勿論病院側。それでも「旅行に行く」という希望を叶える為に抗癌剤の日程をちゃんと考えてくれ、いざという時の対処法までちゃんと決めて送り出してくれた病院側にはやっぱり感謝してます。

別の病院、別の国でどのような治療が行われているか知る由もありませんが、オランダのゆるさというか、柔軟性は場合によっては「いい加減」とよく言われますが、それでもそのお陰で病気の間中かなり好き勝手やらせてもらえたのは、長期にわたる治療と向き合うのにプラスに作用したと言えると思います。

2012年7月11日水曜日

怪しい料理!?

ちょっとマジメな話が続いてるので、この辺で閑話休題。

実は毎年スペインの知り合いから イベリコの黒豚の足1本もらってます。

こんな感じ↓

これ、そう簡単に食べ切れるものではないので、いつも人が来るときに切って 酒の肴にしてます。

え?マクロビはどうなったって???

こういう時は勿論マクロビは返上します!(笑)でもこの黒豚くん、色々等級があって もらうのはいつも最高級のべジョータ♪ (べジョータの詳細はこちら→ http://mixi.zz.tc/iberico

どんぐりだけ食べて育った黒豚くんなので、オーガニック(有機栽培?)。脂こってりでほんのりナッツの香りが漂いますが、これだと調子が悪くならないので、やっぱりいい豚なんだと思います。

で、いい加減食べつくして出てくるのは 勿論、骨!

なんだか微妙にまだ肉がついててこのまま捨てるのはなぁ・・・
しかも高級食材でしょ???

ということで知り合いのスペイン人に聞いてみたら、答えは

スープ作るのよ♪
美味しいわよ~

なるほど!!!

作り方もしっかり教わり、必要食材の野菜やサフランもちゃっかりもらってきて、いざ!とハンマーを持ち出してみた。

が・・・
骨が頑丈すぎて壊れない(汗)

とーぜんこの程度でめげないんで、近所のおっちゃんの所へ骨持参=3 スープ作ったらおすそ分けを条件に のこぎりで骨を切ってもらうことで商談成立!

そこからは

骨を一晩水につけてー
乾燥ヒヨコ豆も別に一晩水につけてー
水を入れ替えきれいに洗ってー
がんがん茹でながら灰汁とってー
別の具を炒めてから入れて一晩寝かせてー




と延々と時間をかけてできたのがコレ!

ヒヅメ付だとなんだかめっちゃ怪しい!?
でも時間かけて作っただけあってめっちゃ美味しかった♪
いや~、満足、満足♡

2012年7月9日月曜日

オランダの医療事情15

前回に抗癌剤中の副作用で白血球がほとんどなくなってしまったというのには触れましたが、これが一番大変な副作用の中の一つとも言えました。

で、1回目の抗癌剤直後に分かった白血球の減少。白血球のある値が2以上が健康な状態と言われるのに、私の値は0.05。数値をみて青ざめてしまったのは担当の内科医の先生でした(笑)

この時点でまだ普通の生活が出来ているのに、「命に危険がある状態」と言われても実際にピンとこず、どうなるかまだ想像ができなかったのですが、だるくて動けないというのはその直後にすぐ自分でも分かった影響の一つ。

それより深刻だったのが、外界からの菌。38度以上熱が出たらすぐ連絡するようにという予告通り、ある日外出して帰ってきたらどんどん寒気がするんですね。熱を測ったら38度弱。まだ大丈夫と思っていたらあれよ、あれよとあがっていく・・・

も、もしかしてこれってめっちゃヤバい???

で、まずは言われた通り腫瘍内科に連絡取ると、幸いに担当の先生がいらっしゃってすぐ状況を確認。そして病院へすぐ来るように指示されました。

が、行く先は担当の腫瘍内科ではなく、緊急へ。「なんで? 」と思ったものの言われた通りに家から5分の病院へ車で向かいました。


緊急へ行くと受付はかなり混雑してるんですね。確か夜の10時頃だったはずなんですけど。ただすでに腫瘍内科から連絡が行ってたので、待つこともなく他の患者さんをすっとばしてすぐに中に呼ばれ、ベッドで点滴。状況からして優先順位をつけて患者さんを診ていく模様。で、事故患者の危ない人が一番で、私はその次位でした。ま、窓口で待ってる患者さんにはそんなことは分かるはずもありませんが。

で、熱も測ってもらってその時点で42度とか。そして機械があき次第、肺炎などの検査を一通りされました。色んな検査をするのにレントゲンとったりするので、「あ、だから腫瘍内科ではなく緊急に呼ばれたのか!」と漸く納得(笑)

幸いにして何も深刻な状況は見つからなかったので、抗生物質の点滴をしてもらってそのまま入院決定。そしてベッドごと移動して着いた先が腫瘍内科の病棟。抗生物質のおかげか熱が下がったのもすぐ分かり、「緊急で検査、その後様子見は担当の腫瘍内科なんて、なかなかよく出来た対応じゃない♪」なーんてことを考える余裕もあったり。

1人病室でぐっすり眠って翌朝おなじみの朝の検査。熱も血圧も全て元通り。病院嫌いなので先生に頼み込んで(正しくは懇願???)、「家で3日はおとなしくする」という約束の下、さくっと9時半には退院させてもらいました。

6度の抗癌剤中同じ体験を2度しましたが、2度目は寒気が半端なくて布団をかぶってた所の検温だったので、46度とかいうありえない数字でした。が2度とも深刻な感染症はみつからず、緊急&腫瘍内科の連携プレーですんなり対応してもらえ、条件付でも翌朝退院させてもらえたのはやはりラッキーだったと言えます。

ちなみにこの入院もその当時、保険で全額カバーされましたが、最近オランダも不況で保険がどんどん削られ、このような抗癌剤での入院は自己負担が発生するようではありますが。

2012年7月7日土曜日

オランダの医療事情14

しばらく書いてなかったこのシリーズ。実は色んな方から役に立つと言われていて、やはり記事のアクセス数は伸びる一方なので、忘れる前にまた時間をみて少しずつ書いていこうかと思います。

正直あまり思い出したくない抗癌剤投与中の話。抗癌剤というのは体にとって毒なので、色んな副作用があります。人によってこの副作用は様々なので、結局投与されるまで自分の体がどう反応するかも分かりません。副作用が強すぎるので、状況によっては抗癌剤を投与しない(=治療をしない)という選択肢もある位ですから、まぁ楽ではありません。

当然ながら、副作用が強すぎて生活に支障をきたしたり、下手をすると命にかかわることもありますので、その副作用を抑える薬というのも数多く存在します。薬の為の薬っていうと「一体何の為の薬なんだか・・・」という気がしないでもありませんが。

吐き気を抑える薬、その他諸々処方され、一粒が百ユーロ(1万円)以上するものもあったように記憶しています。保険でそれらの費用はカバーされているので自腹はきってませんが「ぎょ、こんな高いの?」と毎回驚いていました。

その中でも桁外れだったのが、白血球の減少を抑える注射でした。一番酷かった副作用が白血球の減少で、初めての抗癌剤の直後はほとんど白血球がありませんでした。つまり、外界からの菌に対抗できないので、命の危険がある状態だったわけです。そして2度目の抗癌剤以降は白血球の減少を抑える注射とセットで抗癌剤投与となりました。

遺伝子に働きかけるとかなんとかいうこの注射、直前まで冷蔵保存してなくてはならず、しかも抗癌剤投与から決まった時間に注射とか色々しばりがあります。とはいえ、命に危険があるような患者を何度も通院させるような非人間的な真似はオランダではあろうはずもなく、自宅にいながらにして注射してもらえるというすばらしいシステムでした。

ということで、前もって腫瘍内科から連絡された抗癌剤の日程にあわせて、自宅にこの注射がクール宅急便で送られてきます。そしてあらかじめもらっている連絡先に電話して予約を取ると、その日時に看護師さんがやってきて注射をしてくれるという仕組みです。ま、お腹にちょいと刺す注射で、そのやり方は別の治療で習っていたので、2度目以降は面倒なので自分でしますということにしましたが。

まぁこの至れりつくせりの仕組みつきの注射、小指の先ほどの小さなものですが、そのお値段、3年前で1本1500ユーロ(15万円)也!ちーん♪

抗癌剤6回投与したうちの5回ほどこの注射したので、これだけで7500ユーロ(75万円)ですよ。いやはや、製薬会社の羽振りがいいのも超納得!(笑)

2012年6月30日土曜日

腫瘍内科 定期健診6月21日

前回肩すかしをくらって(詳細はこちら)1週間延期となった腫瘍内科の定期健診に行ってきました。

先生と顔を合わせてしょっぱな言われたのが

前回どうしたの?アポのこと忘れちゃってたの???

これで火がついちゃったので、思いっきり蒸し返しました(笑)ついでに病院からの手紙も持参していたので、それを見せて受付の対応の悪さと納得いかない旨を延々と!

で、オランダ人の先生の反応第1弾。

ごめんなさい。m(_ _)m
ボクが謝って何か変わるわけじゃないけど、でもごめんなさい。


え?謝らないオランダ人が謝った!(*゚O゚)ノ 

じゃなくて・・・(笑)
思いっきりすんなり謝られて、これ以上怒れなくなってしまった。ま、一応言いたいことは言わせてもらったので良いんですけど。

で診察開始♪ と言っても「調子はどう?」っていう問診だけなんですが。ちなみにオランダ人って結構細かいことをゴタゴタ言う人種。そんな人たちばかりをいつも相手にしている先生についつい普段の感覚で「調子いいですよ~」なんて返答してしまうと先生納得してくれないし( ̄∇ ̄;)

ん?ってことは治療の副作用はなくなったの?

いや、なくなってませんけど・・・

じゃ、夜は眠れてるの?

いや、眠れてませんけど・・・

で、副作用を抑える薬は飲んでないんだっけ?

いや、飲んでますけど・・・

じゃ、その効果はあるんだね

ま、飲まないよりマシって感じですかね~

とまぁこんな調子の会話を延々してるとだんだん先生の顔が「何が調子がいいだぁ?全然良くないのに、こいつは何言ってるんだ?」みたいな表情になってきます。

ただグダグダ言ったところで治療は続けざるを得ないわけで、それだったらどんな状況でもそれが当たり前だと思い込めば文句を言うことも忘れちゃうもので・・・

改めてこうやって聞かれると、我ながらこの状況でよくやってんなぁとは思いますね。やっぱ、薬がないと生活できないって普通じゃないもんねぇ(笑)

ということで骨粗しょう症になりかけという診断で、カルシウムをとりなさいとのこと。でも乳製品って乳癌に良くないそうなんですけど、どうしたものですかね。やれやれ (´o`) =3

2012年6月28日木曜日

中1が書いた作文「原発はいるか、いらないか」

すごい作文をFacebookで見つけました。中学1年生が夏休みの課題で書いた作文です。論理的で、すばらしい作文だと思いました。とりあえずこれ↓↓↓読んでみてください

http://blog.goo.ne.jp/banbiblog/e/3566551d49fc28b5dfcb648912e28ef7


中学1年生とは思えない作文であるのはさておき・・・

子供だってここまで考えられる理論なんですよね。ところが、大人になるとなぜ考えられなくなるのでしょう?

思うに純粋な理論に従えない位、お金、政治、などの色んなしがらみがあるってことではないでしょうか?言い換えればつまり、一般人を犠牲にして、一部が甘い汁をすってるってことになりませんか???

それって納得いかない!o(`ω´*)o

って思うのは私だけでしょうか?

本当ならみんな怒るべきだと思いませんか?それなのに、日本の原発は再稼動してるのが現実。これでいいんでしょうか?自分たちの子供、孫の世代に影響が出るかもしれないリスクをとってまで必要な電力供給方法だとは到底思えないのですが・・・

福島の一件で、世界は「反原発」になるのかと思ってました。ところが、原発を売っている会社はここぞとばかりセールスをかけたそうです。

福島を見てご覧なさい。古い原発を使ってたから、あんな事故になったんですよ。
ここは最新の安全な原発にするべきです。

と・・・。それって論点ずれてません???

私は能動的に反原発の活動はしてません。オランダの反原発活動を見る限り、どうも環境派を掲げる某政党が良いように自分たちの票稼ぎの為に利用してるような印象しか受けないからです。

彼らが主張するのは「反原発」ということだけ。根はもっと深いでしょう?どんなきれいごとを言ったところで、電力を使わない生活をする人はいません。中国を始め、成長中の国の消費電力は増える一方です。積極的に使用電力を減らそうと努力しているのは夏(と冬?)の間の日本くらいではないでしょうか。

代替電力をもっと真剣に検討してほしい。金額がどうのとか、政党の票取りとか、会社の存続とか、そんなことは放射線の影響を考えると微々たる物でしょう。健康も、幸せな生活も、家族も、お金では買えないものです。

癌治療で苦しみ、人間としての生活を失い、 寿命を縮め、癌再発に怯える・・・というような思いをするのは私だけで十分!将来的に放射線で苦しむ人がこれ以上増えないよう、日本が早く動き出してくれることを切に祈るばかりです。

2012年6月27日水曜日

福島の子どもを守るための署名 『100万人署名』6月 30日(土)第二次集計日!

緊急拡散!6月 30日(土)第二次集計日!
◆◆◆100万人署名 Mission-possible- 1,000,000◆◆◆

福島の子どもを守るための署名 『100万人署名 Mission-possible- 1,000,000』の 第二次集計日、6月30(土)必着。

今の福島の問題は、国民一人一人が声を上げ、 大きな「うねり」を作りださないと、乗り越えられない 深刻な状況だと考えています。

★この情報を拡散する為に、緊急拡散のご協力をお願いします! 
ツイート文:【緊急拡散!6月 30日(土)第二次集計日!! 福島の子どもを守るための100万人署名 Misson-possible- 1,000,000 】 911までに100万筆集めるプロジェクト。 このページの「ツイート」ボタンで拡散にご協力下さい! http://www.mcr-fukushima.net/info 
 
オンライン署名はこちら※
http://www.shomei.tv/project-1794.html 

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100万人署名 Mission-possible- 1,000,000 
 僕たちは2011年4月上旬より、放射能の影響をうけやすい 乳幼児、妊婦さん、子どもを一刻も早く避難させる為の 署名活動を続けてまいりました。

多くの方のご協力により、21000筆の署名が集まりました。 21000筆の署名が集まりましたが、 まだまだ署名数が足りません。

今の福島の問題は、国民一人一人が声を上げ、 大きな「うねり」を作りださないと、乗り越えられない 深刻な状況だと考えています。

Moms & Children Rescue FUKUSHIMAは3月11日より 「100万人署名 Mission-possible- 1,000,000 」を開始します。

内容は2012年9月11日までの半年間に 累計で「100万筆の署名」を皆の力で集めること。

100万筆集まらなかった場合、 Moms & Children Rescue FUKUSHIMAは解散します。

911まで残り978.072筆。

福島県をはじめ、放射能の危険にさらされた多くの子ども達を 守るためにみんなで声を上げましょう。

みんなの力で日本の未来の命をつないでいきましょう。 どうぞ宜しくお願いいたします。


下記転載です。
http://www.mcr-fukushima.net/info/

2012年6月22日金曜日

オランダのサービス

サービスがないのがオランダのサービスと言ってよいほど、この国にはサービスってありません。えぇ、病院の腫瘍関係の課以外は!(爆)

そんなオランダで驚くべき事が!!!

実はお誕生日にもらった耐熱2重グラス(詳細は→こちら
↓↓↓



あまりにも気に入ってしまったので、自分でさらに6個買い揃えました。せっかくなので、サイズの違うものを・・・

それがかれこれ2ヶ月前。ところが、数回使っただけで飲み口のところにヒビが入っているのを発見!それもグラス1つだけでなく、2つも!!!

確かにグラスが割れるのは分かる。 自分で落としたり、何かにぶつけたり・・・でも、そんなことしてないし、粉々に割れてるわけでもない。でも飲み口のグラスの端に沿ってうっすらヒビ。

納得いかなーーーい!!!

でもグラスが入ってた箱もレシートも捨てちゃってる (T-T) で、考えた。

おっし、ダメもとでお店に持っていってみよう♪

ということで、昨日グラス2つ布で丁寧に包んで勇み足でグラスを買ったデパートへ行ってみた。近くにいた話が通じそうなおばちゃん捕まえて、グラスを見せて色々状況を説明してみた。正直に「実はレシートが無いから難しいとは思うんだけど・・・」と。そしたらグラス売り場へ一緒に行き

あぁ、このグラスだわね。
レシートないとホントは駄目なんだけど、今回だけ特別ね♪

ってグダグダ何も言わず、あっさり新しいのをポーンと渡してくれた。予想外のオランダではありえないサービスにこっちの方がびっくりして状況を飲み込むのに数秒かかってしまった f(^o^;)

めっちゃラッキーじゃん、私♡

あまりにも嬉しかったので、Mixiの日記にしてみた。そしたら色々書き込みがあって、日本の楽天で値段を調べたらなんと・・・


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓






45%引きで、グラス2個で1800円とか。

ありえなーい!
納得いかなーい!!!
なんでヨーロッパ製のグラスがヨーロッパで3000円近くして、日本だと2000円しない訳???

やっぱ、日本のサービスには逆立ちしたってかなわない・・・・( ̄∇ ̄;) と思った昼下がりでした。
ちゃん♪ ちゃん♪

2012年6月21日木曜日

すてきな悪友達♡

病気をしてから、普通の生活も、仕事も、地位も、お金も・・・ありとあらゆるものをなくしました。残ったのは半分ガタがきてる自分だけ。ここまでホントまっさらにデフォルトに戻されると、それはそれで爽快だったりします(笑)

これまでの肩書きで付き合いあった人達はみごとに一掃され、残ったのは本当の友人、知り合いだけ。仕事がなくなったら知り合い減るかな?なーんて心配をよそに、病人生活で知り合った人、震災支援活動で知り合った人など新しい知り合いもどんどん増えてます。そんな一人一人に支えてもらってこうやって生活できるのはやっぱりありがたい話です。

その中でも最近いいなぁ~と思えるのが、中学時代の悪友達。あえて「悪友 」というのは、やっぱり長年の付き合いで、言いたい事好き放題言ってくれる彼らは「友達」よりさらに上のいい意味での「悪友」。

私の通った中学は、大学付属だったからか、小さな学校だったからか、かなり結束は固かったりします。私は早々に海外留学したので同窓会なるものに行ったことがないのですが、それでも近い友達とはずっと連絡を取り合ってます。

それこそオランダに来た当初、Emailは普及してない、こっちのPCは日本語の読み書きもNGという時代。実家とのやり取りはFAXで、それ以外は手紙とはがきだけ。それでも連絡とれてるのは、筆不精の私にはほとんど奇跡!

最近は文明の利器のおかげで色んなニュースがすぐ飛んできます。彼ができた、結婚する、妊娠した、子供が生まれたなどなど。最近、そんな仲間の一人が、交際→同居→結婚→妊娠→出産を一気に全部1年半(?)以内にこなして、1ヶ月前にめでたくママになりました♪

大抵、何かの度にみんなでお祝いをするんですが、彼女は「先日結婚祝いもらったばかりだし、子供の誕生祝いはいらないから~」と断ってきた。それで仲間内で話し合ってお祝い動画を作成♪詳細は割愛しますが、みんなでHappy birthdayの歌とメッセージを繋げてYouTubeにアップしてリンクを送るだけ。

私はオランダ、他は東京、大阪、岡山、広島という点々バラバラに住んでいて、FacebookとYouTubeだけでこれができるんだからすごい世の中になったものです。もらった本人も、送った(贈った?)私たちも、なんか友情にめちゃくちゃ感動したり・・・(涙)

で、来月私は所用で日本へ2週間ほど帰国することになったんですね。その連絡をしたらすぐに集まって会う話になっていてまた感動!東京では先日ママになった彼女も含め3人と会う予定で、先日からいつどこで何を食べるかって話ばかり。そして岡山へ行くと連絡したら、そこから広島と大阪の友人にも召集がかかったようです。

普段は彼らもなかなか会う暇がないらしく、私の帰国にあわせて集まるようなものとか言ってくれてますが、なんだかんだと去年も各地のコンサートに来てくれたり、ご飯に付き合ってもらったり。今から日本行きが楽しみで仕方ない今日この頃。さて、お土産何にしようかな~~~♪♪♪

2012年6月14日木曜日

腫瘍内科 定期健診6月14日

6月1日に検査の為放射線科へ行き、今日はその結果とあわせて半年に1度の定期健診を腫瘍内科でする予定だったのですが・・・

受付に行ったら

え?今日は先生いらっしゃいませんよ・・・



・・・・・・・・・(; ̄д ̄)
ってまぢかよ???

そもそも放射線科の結果に合わせるからと、前回の定期健診の後すぐに腫瘍内科のアポを取らずに、病院側で放射線科&腫瘍内科のアポをアレンジしてもらってそれを手紙でもらうことになったんですよね。

それでそのまま帰宅。数日後に放射線科のアポが6月1日、そして腫瘍内科が6月7日という手紙が届いて、その心構えをしてたのがかれこれ半年前。

ところがしばらくたってから病院側から電話があり

6月7日は、先生が学会で(だったハズ???)いらっしゃらないことになったので、1週間後の14日にアポを動かしていいですか?

と言われ14日の全く同じ時間になったんです。そしてそのコンファメーションのお手紙ももらったハズ。

定期健診が半年に1度になってから、どうもアポを忘れがち。しかも抗癌剤のせいか、ホルモン療法のせいか、はたまた歳のせいか、記憶力がかけらもなくなって実生活に支障をきたし始めてるので、毎回自分のスケジュール表にアポをきっちり書き込んでるので間違いないはず。

一連の会話も覚えていたし、 放射線科の結果待ちが長引くなぁって思ってたので今回ばかりは私の記憶違いだとは思えないのですが、それでも受付で

いや、こちらのシステムでは先週になってますよ
そして先週あなたのことをずっと待ってたんですよ
えぇ、先生もあなたがなんで来てないんだっておっしゃってました

とかたたみこまれる様に言われると、自分の記憶力が前とは違うと自覚しているだけに

えぇ~
もしかしてまたやっちゃった???

はい、これまで医者のアポに遅れたり、すっぽかしたりの常習犯なんですよね、私・・・(汗)

でもそんな風になったのは癌治療が始まってから。だからどうしても

これだから癌治療は・・・
今の治療が終わったら普通にもどるのかしら?それともこのまま???
QOL(Quality of Life = 生活の質)とかいうけど、そもそもがん患者の生活に質なんてないでしょーが!

などなど色んなことが頭の中をよぎるわけです。

とりあえずその場でできるのは先生の次のアポをとること。それで21日にアポとって、色んなこと考えながら家に帰りました。半べそだったので、チャリンコで行ってて正解だったわ・・・(;´-`)

で、家に帰ってから引き出しをひっくり返してさがしたら・・・



あった!!!


そう、病院からの手紙が出てきました。 で、そこにはしっかり「14日11時40分」と書いてあり、さらに「古い方の7日のアポはキャンセルとなります」とまであるじゃないの!!!

何があっても謝らない、ミスは人のせい、これが当たり前のオランダ人。これまでこの病院に通うようになってから「癌患者=クレジットカードのゴールド会員並のサービス」が当たり前だっただけに、 このオランダの鉄則を忘れてましたわ!

それにしても癌患者も命に別状なくなって定期健診こなす位になっちゃうと、平会員に戻されちゃうのね、ざーんねん!?(爆)

2012年6月8日金曜日

中国パワーの威力

いやね、半端ないですよ!なんて言うんですかね、祖国から離れた外国で、そんなにいもしない日本人同士でくだらない足の引っ張り合いとかやってる我々とスケールが違うっていうんですか?

これが彼らの成長パワーなんだなぁ・・・

と思わされることばかりですね。

というのも就活の一環で、色んなネットワークを開拓してる最中なんです。で、たどり着いた一つが「アジアンクリック」。その名の通り、アジア人ネットワークグループ。正確にはアジア人の若いビジネス関係者の集まりで、中心は中国人。

いるのは殆どが修士を持っているエリート中国人。PhDやMBAホールダーも多いです。そして「本社採用駐在員至上主義」の日本人(失礼!)と大違いなのは「中国で生まれてこっちに留学した中国人」とか「駐在員」とか「オランダに移民した中国人2世」とかそういうくくりなく、みんなで仲良く、楽しくやりましょう的な。結局、判断されるのは本人の実力が全てなんですよ。

ま、私の実力があるかどうかはとりあえずそっちの方へおいておいて(笑)、ノリノリパーティー女♪として1度顔を出して以来、「君、次いつ来るの~?」と色んな方に声をかけてもらってます。そして『就活中』ってのを派手に宣伝しておいたので、そっちの話も自然と来るようになりました。

で、ある意味日本人よりその助け合い精神の強さみたいなのを感じるんですよね。「それって中国人の集まりじゃないの?」って一応遠慮してるフリはするんですけど(笑)、大抵速攻で

何言ってんの、そんなの関係ないんだから、君も一緒にいくよ~!!!

と。で今週末もタレントフォーラムといって、大企業が何社かスポンサーとなって人材集めをするイベントがあるのですが、そっちへ行ってきます。

スポンサーは世界企業。普通そんな会社へ応募しても外国人の我々は門前払いがいい所。ところがイベント参加登録した瞬間に送られてきたのは某有名企業のあらゆる「人材募集要項」。いや~、びっくりしましたねぇ。

これって表に出てない募集だよね、こんなあんの?

みたいな。

でその募集人材も、 どこかの某サイトに出てるような「事務員募集」みたいなのとは勿論規模もレベルも違います、はい。それだけ熱い市場なんですよね、アジア。

名だたる大企業をこれだけ集めてスポンサーにさせ、そして自分達の優秀な人材を組織的に売る、それだけのことができるのが在オランダの中国人社会のパワー。優秀な人材なら、中国育ちもこっち育ちも、はたまた日本人だって関係ないっていうのが懐が広い!日本人なんて「日本人学校は日本企業が金払ってるんだから、駐在員の子供の為」とか平気で言っちゃいますからね(苦笑)

ちなみに学校といえば、中国人学校というのがあって、2世中国人たちは土曜日だけそこへ通うそうです。で、夏は子供達みんな中国であるサマーキャンプへ送り込まれるそうです。 これ全部中国マネーが払ってくれるから、子供達はただで中国へ数週間行けるとか。

要はそれだけ「西洋と中国の二文化を理解できる人材」は重要視されていて、そこへお金を投資することを惜しまないということ。こうやって優秀な人材はどんどん作られていくんですね~

国の垣根を越えて世界で活躍する中国人は増える一方。そして中国はまだまだ成長してる。一方の日本、これでいいのか?と思うのは私だけでしょうか???

2012年5月29日火曜日

レストランウィーク

なるものが毎年オランダであります。星つきレストランや有名レストランでお手頃価格で食事ができるっていういわゆるレストランのプロモーションの為の週間ですね♪

行ってみたいけど、お値段怖くてちょっとなぁ・・・

なーんて思ってたレストランに、このプロモーションをうまく使って行くっていうのが大抵の人の行動パターン。とーぜん、同じこと考える人がわんさかいるわけで、このレストランウィークが始まるって聞いたらすぐレストランに予約入れないと、お目当ての有名店はすぐ一杯になっちゃいます。

 今年は運よく早めに行動を起こしたこと、私もクマも時間の自由が効くことから、空いてる日のランチ予約をすかさずゲット!ということで楽しみにしていたランチに行ってきました。

ちなみに偏食児の私は、ネット予約時に「ベジタリアン(菜食主義)&ラクトースフリー(乳製品NG)=ビーガン」といういやらしいオーダーもきっちり送っておきました。 私も料理学校まで行った人間なので、これがどんだけ面倒なのかちゃんと分かってて、わざとやってます。

やな客だねぇ~!!!(爆)

最近は大分、お魚も食べれるようになったんですけど、体調によっては「一口でもうダメ!(>_<)」な~んて日もあるので、念のため。でもでも言い訳じゃあないんですけど、本当にすごいシェフってのはそれでも色んなアイディアを出して作ってくれるんですよね♪

レストランへ行くのはこういうプロのアイディアを頂くのも楽しみのうちの一つ。ところが、アマチュアに毛が生えた程度のシェフだとひどい目にあうことも覚悟しておかなくてはいけません!

はい、特にオランダ!(爆)

まぁおいしいもの食べる文化じゃないので想像(創造)力が ないというか・・・(´ヘ`;)
えぇ、これまでに私が作った方が全然おいしいじゃん!ってのが何度あったことか!!!

で、その結果・・・






いや~、うまかった!!!

うちのクマは普通のレストランウィーク用のランチメニューで、私は特別ベジタリアンメニュー。材料をどうやって使いまわしているのか、普通のメニューから見て取れるんですが、それでもベジタリアンメニューだけ食べたら全然分からないくらい見た目も素敵で味も申し分ない料理の数々でした。

 どんな客が来てもその人に合わせてもてなすことができるレストラン。さすが星つきレストランだと思わせるような素敵なひと時を楽しませて頂きました。こういう所ならまた行ってみたいですね♪


2012年5月28日月曜日

最近のもろもろ・・・

クマママの胆石の手術やら、自分の就活やらですっかり放置していたこのブログ。気がついたら前回書いたのは約1ヶ月前。。。

いやー、時間がたつのは早い!

な~んて言ってる場合ではなくて、さくっと就職決めないとこれから夏。つまり、採用側の担当者も当然夏休みに入るので、そうでなくても就職難なのに、採用が9月くらいまで一時停止になるんですよね。

ったく大丈夫か、私?

と言ったところでこればかりは縁。お見合いと一緒でお互いに「なーんて素敵なお相手♡」と思えなきゃ、まとまる話もまとまらないわけで・・・←はい、何度か断って選り好みしてます・・・( ̄∇ ̄;)

ただ「超不況&就職難で面接までたどり着けないのが普通」と言われる中、とりあえず何社も面接に呼ばれてるので、「下手な鉄砲何とやらで、そのうち決まるでしょ♪」ぐらいのノリの私。いやね、人生色々経験すると就職程度の話だと

別に生死に関わるわけでもないし、ダメなら次いけばいいじゃん!

位になるもんなんですよね~。いやはや、我ながらたくましくなったもんだ!(爆)

ただ面接のたびに、その会社のことをインターネットや独自のネットワークを駆使して調べ上げ、準備して・・・って意外とエネルギーを使います。面接で上から目線でバカにされたり、差別的なことを言われて嫌な思いをすることも多いですし。←ここだけの話、大抵は日本人のオヤジ!(`ω´*)ノ で、破談後は「またふりだしに戻ったか・・・」としばし疲れでぼーっとすることも。

まぁそんな理由でしばらくブログを更新する元気もなく、申し訳ないなと思いながらも震災支援も一時休止。ネットワーク作りの為に人に会ったりする以外は完全に仕事探しか仕事のネタ探しの毎日。

とはいえ今度はソロでコンサートをやる気でいるので、気分転換もかねてレパートリー作りに励んでます。とりあえずかっちりしたものを久々に弾きたくなったのでベートーベンのソナタとか久々に弾いてますが、あと何弾こうかなぁ・・・

とりあえず10~12月のどこかで日本に帰国、コンサートの予定でいます。 その前にもこっちでコンサートの話をしなきゃいけないし、仕事決まって両立できるのか?という過去のジレンマがまた復活することになりますが、当分はどちらもやりたいことだし二足わらじでなんとかならないかな?と都合のいいこと考えてます。さて、どうなることやら・・・

2012年4月29日日曜日

クマママの胆石

数ヶ月前からなんとなく不調だったクマママ。自分で色々調べて

もしかして胆石???

その後、ホームドクターに行ってすぐに病院送りとなり、検査して1週間後には手術ということになりました。

やっぱり、この手の対応はオランダって早いわ!

と思うほど、あれよ、あれよと決まってしまい、検査後は「手術なんて絶対怖くて嫌だから、しなくていい方法を聞くから」とか言ってびびりまくってたのに、怖がる暇もなくあっという間に入院、手術、退院となりました。

手術といってもお腹にちょこちょこっと穴あけて石を取り出すだけの話。これまで手術台に何度も乗ってきた私に言わせれば手術ってうちに入んないでしょ程度のレベル。とはいえ、本人にとっては始めての全身麻酔と手術。やっぱり大事な訳です。

ということで、話を聞いてあげたり、病院への送迎、退院してからの世話、などなどをクマと二人でやってます。といっても別に何かしなきゃいけないって程の重病患者でもなく、一人でほとんど何でもできるので、重いものを持たせないように買い物して、健康的な食事を作ってあげる事くらいですが。

なまじっか元気なので、来客が多くてはしゃぎすぎたりしないように目を光らせておく方が大変だったりします。ま、介護が必要とか言う訳でないのでこっちもなんとなく休暇気分だったり?

とはいえ、うちとの往復の合間に用事を済ませたり、でかけたり、と面倒ではありますね。就活の真っ最中でもあるので、そう長逗留はできないのですが、ここまで元気なら早々に家に帰るかな?とも思ってます。

ということで、ちょっとばかりドタバタしてメールやSNSをサボってますが、とりあえずそういう理由ですので、ご了承頂けると幸いです<(_ _)>

2012年4月24日火曜日

尊厳死

国によっては自殺幇助となりかねない尊厳死。オランダではある一定条件をクリアできれば認められています。詳細はきちんと把握していませんが、延命処置をしないという死の迎え方が受動的な尊厳死なら、自分の最後の日を決めて注射してもらって死を迎えるのは能動的な尊厳死と言えると思います。

大抵の場合オランダで『尊厳死』と言うと後者の方を指し、尊厳死を決意した場合、家族、親戚、友人などに知らせます。個人主義が徹底しているオランダでは、どんなに逝って欲しくないと思っていたとしてもあえて反対することもなく個人の選択を尊重し、お別れに行きます。もう治らない重病の場合でないと尊厳死は認められませんから、死期が数日後で分かっているか、或いは1ヵ月後位のいつかの違いしかないことになります。そういう訳ですから、反対もなにもありませんが。


尊厳死の是非は今回は触れませんが、今日はその知らせを受け取りました。尊厳死を選んだのは、癌患者仲間の一人。以前にも彼女について触れていますが(ブログ記事はこちら)、乳癌が転移してとうとうこれ以上の治療は無理ということになったようです。まだ10代の女の子がいる彼女はまだ40歳代だったはず。1日でも長く子供と一緒にいたいと思うものの、一人でもう歩くこともできず、トイレにも行けない、ご飯も自分では食べられない状態で、これ以上もうがんばれないという結論だったそうです。

今回彼女からの指示で私に電話をくれたのは、彼女のパートナー。彼女の気持ちは本当によく分かるし、自分が同じ立場だったら多分同じ選択をしただろうと思うものの、そんな彼女を最後まで支えながら彼女の死を受け入れなければいけないパートナーの気持ちを考えるとなんと言葉をかけていいのか分かりませんでした。

癌という病気、早期発見すれば治ると最近は言われていますが、それでもまだまだそんなに簡単に治る病気ではありません。再発するかもしれないし、しないかもしれないけれど、そのコントロールは誰もできないし、助かるかどうかは神のみぞ知るといった所でしょうか。勿論、健康な人だって自分の寿命を知ってる人はいない訳ですけど、こんな知らせを受けても自分に何かできるわけでもなく、人生ってほんと儚いなぁ・・・と思い巡らす夕べになりました。はぁ・・・(*´Д`)=з

2012年4月3日火曜日

4月1日、ハーレム、ジャパンイベント

あれは2月頃だったのでしょうか。ある日オランダ人の方からメールを頂きました。「花見イベントを考えているのですが、その時に震災関連のことを何かやってもらえませんか?」という内容でした。日本から支援商品や、写真展用の写真、書などイベント用に色々送って頂いていたこともあり、早速打ち合わせをしてJHKからは写真展、支援グッズの販売をさせて頂く事になりました。

元々は、日本からたくさんの打ち掛けを手に入れた人が「これらをどうにかしてたくさんの人に見てもらえないか?」とこのイベントの主催者に相談したことから始まったようです。そして打ち掛けのファッションショーをしようということになり、それなら日本関連の色んなこととあわせてジャパンイベントにしちゃえ的な?(笑)

打ち掛けファッションショーの他に、着物や帯の生地を使った服や商品の紹介、生け花、盆栽、墨絵、書道、お寿司の実演販売など、楽しそうなイベント内容になりました。主催者曰く「日本文化って本当に色々あって面白いことがたくさんできると思うんだよね。でも、去年の震災もやっぱり日本のことだからそれを含めてちゃんとジャパンイベントという形にしたいんだ。」と。ほとんどのオランダ人にとって、震災はすでに忘れてしまった遠い昔の過去。それでもこうやって覚えてくれていて、その為に何かしようとしてくださる方もいらっしゃるというのは、ありがたいなぁと思いました。

場所はハーレム(首都アムステルダムより西へ車で30分程度の所)にあるインテリアショップ。1200平米とか言っていた(?)かなり大きなお店は、色んなイベント会場としても使われている模様。今回はお店の売り物テーブルの上に商品を並べ、かなり高価な売り物の椅子にどっしり座らせてもらって商品販売してました(笑)

イベントの模様の写真のスライドショーはこちら↓↓↓



また今回も雄勝石復興プロジェクト(詳細はこちら) への寄付金を集めることが目的でしたので、またまた雄勝石と関連のある書道と抱き合わせでの参加。ユトレヒトとアムステルダムから書道ができるという方達にご協力頂いて、ワークショップ兼、デモンストレーション。支援グッズのひとつであるさらし布きんには赤くて四角い判が押してあったことから、布きんに文字を書いて家で飾るという形でプレゼンして頂いたら、これがとにかくウケまして・・・。布きんも売れるし、書道のワークショップも人だかりという嬉しい状態。中には2日前に結婚したという方がいらっしゃり、結婚記念に二人の名前と日付を書いてもらって喜んで帰っていかれました♪

今回のイベントは場所がよかった、日もよかった、天気もよかった、主催者の腕もよかった、イベント内容もよかった、などなどの好条件に恵まれてかなり大勢のお客さんに恵まれました。そして私はイベントが終わるまで知らなかったのですが、このイベントに出店された方は売り上げの一部を任意で雄勝石復興プロジェクトに寄付してくださいと主催者から言われてらっしゃったとのこと。本当にありがたい心遣いで、感謝しても感謝しきれません。

そして写真展も書道のワークショップもお客さんに本当に喜んで頂けたことから、「また何か次のイベントをしようよ」というお声がけをイベント会場を提供してくださったお店のオーナーや、主催者にも言って頂き、 これから先につながりそうな予感です。てか、職探しが先なんて言ってましたが、イベント会社でも立ち上げた方がいいんじゃないの?状態ですかね( ̄o ̄;)

2012年4月1日日曜日

キューケンホフ公園

という所が先週末に開園しました。ここは多分オランダで一番有名な公園ではないかと思います。何がすごいかってお花。そう、オランダはチューリップを代表とする花の輸出で有名な国なんです。そしてこの公園では色んな種類のお花が植えてあって、いわゆる花の展示会場みたいなものです。

ということで、花が咲く春しか開園しません。そして毎年、観光客がわんさか押しかけるんですね。家からちょっと遠いこともあって、オランダにかれこれ16年もいながらまだ行ったことがなかったキューケンホフ。「今年こそは絶対行こう!」と決めて、無理やりご近所さんを誘い、クマもついてこざるを得ない状況を作り出し(笑)、行ってきました!

残念だったのはやっぱりちょっとまだ早かったので、チューリップはあまり咲いておらず、ヒヤシンスや水仙がメインでした。それでも、オランダらしいお花のカーペットはいたる所で見ることができ、なかなか満足のいくお出かけになりました。

せっかくだからとクマのプロ用一眼レフを借りて、写真を撮りまくり♪ 写真には疎いんですが、それでもなんとなく感覚で撮ってるといい写真の1枚や2枚あるもので、結局選りすぐってもすごい量の写真になってしまいました。ので、下のスライドショー↓↓↓で雰囲気だけでもお楽しみくださいませ。

2012年3月22日木曜日

原爆と病気

ひょんなことから地元の同級生と連絡が取れ、時々コンタクトしてます。今回は遺伝子異常についての話になり、自分の遺伝子異常の話と重ね合わせて、やっぱり原爆に関係あるのだろうか?と。

私の場合は病気が先に見つかり、それでその原因の一つとして遺伝子検査をするように医者に勧められて初めて分かったこと。なので、それまでは何も知らずに過ごしてきました。でも結果を知ってしまったら、色んなことを考慮しなくてはいけないんですね。例えば、遺伝だから親戚や家族にも病気の確率があるとか、子供を産むならその遺伝子を渡してしまう可能性もあるとか。ぶっちゃけ「それだったらもう血を途絶えさせちゃった方がいいじゃん」と思うこともあります。

あと差別との戦いにもなりますよね。そういうこともあって、プライバシー保護に関して病院側も色々念を押して言ってましたが、そういう検査結果が公になれば生命保険なんかどうなんでしょ?ま、私の場合は癌になってるからそこで既にひっかかるそうですが。

今は就活中で色んな所に面接に行っていますが、そこでも病人に対する差別はすごいなと身をもって体験しています。オランダに関しては健康上の質問は法律上してはいけないことになっています。ま、プライバシー侵害もいい所ですから、当たり前といえば当たり前の話。ところが日本はその点かなり野蛮な国らしく、そういう法律がない。それで日本のオヤジどもはこちらでも日本式に根掘り葉掘り聞いてくるんですね。逆に「病気は罪ですか?」と聞きたくなります。

その昔、広島出身者は結婚に不利って聞いたことがあります。実際に自分の今の状態を考えると、自分のこんな人生を誰かに背負わせるのはかわいそうだなって思います。ま、幸いうちのクマはそう思ってないみたいですし、周りからも「結婚しないの?」とよく聞かれますが、結婚して落ち着こうと私自身が思えないんですね。例えば私がもっと若くに病気になっていたら、多分ずっと一人のままだったかもな、とも思います。

そういう諸々を最近になって考えるようになって、時々自分自身でも自分の人生が重くなる位なのですが、その同級生は子供の頃からそういうことと向き合ってきてたというのを今回はじめて知りました。家族が遺伝子異常を持っているからなんだそうですが、そんなことを一つも口にせず明るく楽しく学校生活を送っていた彼女の強さを改めてみたような気がします。

別の友人とも病気の話をしていて、「やっぱり原爆のせいだと思わない?」と。ここを強調してしまうとまた広島出身者の差別に拍車をかけることになりかねないので、誤解されたくないし、医学的な根拠も証拠もありませんが、やはり広島出身者の私たちの頭の中には「原爆」というのが常について回る宿命なのかもしれません。

今、福島が同じ状態で扱われています。ここで原発の是非を問う気はありませんが、風評被害の話や子供達の話を聞く度に、心が痛みます。自分で選んでその状況に陥ったわけではないのに差別される、こんな理不尽なことってあるんでしょうか?

私の母の伯母は原爆投下時、被爆とは認められない爆心地から離れた場所にいましたが、その閃光を見て何かあったと直感してありあわせのものをもって広島市内に行ったそうです。「誰かを助けなければ・・・」という思いで2次被爆をし、原爆手帳を持つ身になったのです。彼女はそれから平和のために生涯ユニセフ(だったか?)の活動をし、私が9歳のときに白血病で亡くなりました。祖母のような存在だった彼女の活動は、子供の私には理解できませんでしたが、今の私にはよく分かるような気がします。

これ以上こんな苦しい思いをする人が増えないよう、世の中が平和で安全になることを心から祈るばかりです。

2012年3月14日水曜日

3月11日震災追悼イベント

去年の10月位から、ライデンにあるシーボルトハウス(美術館)と協力して企画、開催した震災後1年の追悼イベント。私たちのチャリティーグループ、 Japan Helpen kan!以外にも音楽団体やライデン大学などが協力してなかなか盛りだくさんのイベントになったように思います。

その日のトップバッターはHoog&Laagのアクロバットつきの音楽を中庭で、その後は美術館の一部屋で音楽の生演奏を聞きながら、参加者みんなでハスの花を折り紙で折りました。午後より日本大使ご夫妻とライデンの市長さんがいらっしゃり、中庭で参加者と一緒にハスの花の折り紙。その後VIPだけ美術館前の運河をボートですすみ、灯篭代わりにハスの花を流しました。

その後はライデン大学より招かれた先生方の津波、原発に関するレクチャーがあり、17時過ぎに軽いドリンクでお開きとなりました。

JHKでは写真展と支援グッズの販売をしました。写真展の方は、仙台より「3.11市民が撮った震災記録」という写真をお借りし、郵船ロジクティックスさんに協賛して頂いてパネル化したものを展示させて頂きました。


これらの写真は被災者の方々がコミュニケーションツールとして震災後Twitterにアップされた日常の写真で、プロの写真家による報道写真とはま た違った意味で訴えるものがある写真の数々です。私は写真についていた説明文を訳しながら、想像できないその写真の状況を見て、なんと言っていいのか分からない状態になるようなものが多かったように思います。実際に説明文をじっくり読みながら写真を見ていかれる人達も同じような反応だったようです。


支援グッズは宮城県石巻市雄勝地区の復興プロジェクトの為の商品。(プロジェクトの詳細は前回のブログ記事の通り→http://naokokiyama.blogspot.com/2012/03/33.html)前回のアイントーヘンのイベント時と同じく雄勝石作家の齋藤玄昌實先生(http://www.ogatsuishie-gen.jp/)の絵や書道家の千葉清藍先生(http://www.seiran-c.net/)の作品なども展示させて頂きました。

両先生方の作品の存在感が強く、一番売れていた商品は齋藤玄昌實先生の絵葉書でした。あえて値段をつけずに好きなだけ募金箱に入れてくださいという方式にしたことから(ケチで有名なオランダ人の場合、寄付だと財布の紐がゆるいという習性を見越した上の作戦!?)、通常なら数百円単位のはがきが数千円で売れていく状態になっていました。

千葉清藍先生の書は作品展示のみだったのですが、こちらは作品を買いたいという人がすでに数人。これからのイベントにまだ使う予定ですので、イベント後に引き渡すことを条件にこれから交渉できればと思っています。

それ以外にウンポポちゃんという東北支援キャラクターがいるのですが、ちょうどイースターが到来する季節ということもあり(イースターエッグを探したりするので、イースター=ひよこなのです!)、子供達が喜んで買っていってくれました。

ちなみにこのウンポポちゃん、是非日本大使に渡してほしいと頼まれてまして、美術館に到着してすぐの大使をちゃっかりお引止めして、雄勝の復興プロ ジェクトの説明とウンポポちゃんの由来なんかをご説明して、受け取ってもらいました。ということで、最後のがその証拠写真♪ 両脇の和服がその日の売り子 だったご近所のみさえさんと私。我々も「ウンポポ親善大使(?)」としてちゃんと帯の所にウンポポをぶら下げて1日動き回っていたのですが、少しは宣伝に なったかしらん???


次回は4月1日のハーレムで花見イベントです。こちらでも同じく写真展と支援グッズの販売をする予定!和風なものに人気が集まるようなので、次回は書道のワークショップと絡めてグッズの販売ができないか思案中。面白いことになるといいのですが・・・

2012年3月4日日曜日

3月3日アイントーヘン、ジャパンイベント

震災からそろそろ1年。追悼イベントがオランダでもあちこちで開催されます。まずはオランダの南にあるアイントーヘンという町(オランダの大企業フィリップス&サッカーチームPSVの本拠地です!)で今週末と来週末の土日、計4日震災支援イベントが開催されると聞いて、ユトレヒトから車を飛ばして今日だけ参加してきました!

イベントは毎日違う企画で、今日は書道の日。ということで、書道に関係あるもの、震災に関係あるもの、様々なものを持って伺いました。

実は夏に東北に伺ってから、ご縁あって仙台のイベント企画会社ジェルブさん(http://gerbe.jp/index.php)にお世話になってます。そこでは、津波で大きな被害を受けた宮城県石巻市雄勝地区
の復興プロジェクトを企画されています。この雄勝地区は雄勝硯や天然スレート(雄勝石を建材用に薄く加工したもので、JR東京駅にも使われてます。)で有名な伝統と文化の町で、このプロジェクトはこれらの伝統文化の復興を支援することを目的としています。詳細はこちら→http://www.ogatsuishi-fukkou.org/

分かりやすくいうと、雄勝石で町の復興をしましょうということです。ということで、今回はそのプロジェクトの寄付金集めの為に支援商品を送って頂いたり、雄勝石作家の齋藤玄昌實先生(http://www.ogatsuishie-gen.jp/)の絵や書道家の千葉清藍先生(http://www.seiran-c.net/)の作品なども送って頂きました。日本の硯の9割は雄勝硯と言われてますので、雄勝石と書道は切っても切れない関係。ということで、主催者にお願いしてこれらをイベントで使って頂きました。

最終日以外はアイントーヘンのデザイン・デイリィーズというお店の一角を提供してもらってそこでワークショップという形。残念なことに、大通りからこのお店に入る道の工事が昨日から始まったそうで、人の流れが途絶えてしまっていました。が、前からがんばって宣伝をされていた効果もあり、時間前から待ち構えている人も!そして書道となるとやはり時間をかけてゆっくり書くことになるので、絶えずこの一角は人がいっぱい入っている状態で、オランダ人の皆さんにも日本の書道に触れて頂けたのではないかと思います。

お店の外ではお筝のライブ演奏もありました。 ロッテルダムのチャリティーコンサートでも出演された後藤真起子さんが今回も応援に駆けつけてくださり、ワークショップの間ずっと寒い外で演奏してくださいました。途中から私も楽器に触らせてもらって、お筝初体験♪

ギターのピックのような象牙の爪をつけ、引っかく感じで意外と簡単に大きな音が出るのにびっくり!でも弦の数が多いので、乱視の私はどこがどこだか分からなくなるという失敗を繰り返しながら意外とそこそこ形になるんですねぇ。やっぱり耳に頼っている感じなんですけど、コツをつかんでくると基本の形がわかってくるというか。真起子先生曰く、初心者にしてはつかみが早いので素質はあるようです♪ で、最後はサクラサクラ。意外と簡単に弾けちゃいました!←プチ自慢!(笑)

やっぱりお筝の音って日本人にとっては故郷の音。やっぱり懐かしい感じがします。と、ちょっと郷愁に浸りながらも音楽の話などで盛り上がり、最後は「いつかピアノとデュオしましょうね!」とちゃっかりお約束もとりつけ・・・違う楽器に触ることは楽器の特徴とか体験できるし、やはり楽しいですね。

ということで、お店が閉まる17時まで残り、一部は残りのイベントで使って頂けるように残して帰宅。途中はクマに運転してもらえることをいいことに、いつもの通りちゃっかり助手席で惰眠をむさぼりました。さて、来週末の11日はライデンのシーボルトハウスでのイベントです。
詳細→http://www.sieboldhuis.org/actueel/detail/1000_lotussen_voor_japan 

月曜日にその準備の為にまずは写真をもっていくことになっています。オランダの方、是非ご参加くださいね!

2012年2月26日日曜日

ただいま絶賛発売中!?

「病気だから」と長らくオランダ政府の手厚い福祉をエンジョイしていましたが、さすがにそろそろ期限を切られてしまったので、重い腰をあげて(?)就職活動してます。はい、ずばり自分を売りだし中!(笑)

といっても、

こんなに何もしなくてほんとにいいのかしら?

と思うほど、あんまりアクティブに何かをしている訳ではありませんが、なんだかんだとリクルーターから電話がかかってきます。一体どこでみつけてくるんだろ?って不思議になる位。。。

最近の就職事情は、金融危機で相当の銀行員のクビがとび、不況ということもあり、ファイナンスの仕事の競争率は80倍とか。なので、通常仕事に応募しても連絡はないのが普通。なのである意味私はラッキーなんでしょうね♪

先日の面接は色んな理由で断りましたが(って仕事選べる余裕あるのか?って感じですが・・・)、リクルーターに気に入られてそこの面接は呼ばれても、相手企業から「オーバークオリファイド」といって断られたりで、なかなか決まりませんね・・・( ̄o ̄;)

話は思いっきり飛んで・・・

実は私、生まれ持ってとてもよい運勢を持っているんだそうです。あ、健康運は全く駄目らしいですけど!(爆)これは占ってくださった色んな方が口をそろえておっしゃるし、実際自分の人生振り返ってみると、確かに最終的にはうまくいってるんですよね。ま、その状況ではいつも苦しんでもがいてるんですけど・・・

キャリアに関しては、履歴書みせるとみんなに「すごい右肩上がり」と言われますが、もって生まれた仕事運もいいらしいんです。とはいえこれまで色んな仕事に応募して、思いっきり色んな所で落とされてるんですが、振り返ってみると「落とされてほんとよかったな」と思う事ばかり。例えば旅行代理店で落とされ、その直後に9.11があり旅行業界はどん底になったし、落とされた企業が1年後破綻寸前になったり。それに今思えば病気の途中で無職になったのも、よかったといえるし・・・

とまぁそんなこんなで、なんとなく自分の人生なんとかなるさって思っているので、落とされても「あぁ、ここの企業には行かないほうがいいんだな」とか普通に思えたりするんですね。ま、そういうこともあって余り落ち込んだりすることはありませんね。まぁ我ながらたくましくなったものです(笑)

ただ不思議なのは、お話を断ったり、「ここはどうかな?」とか思ってると、不思議とすぐ別のオファーが舞い込むんですよね。って考えるとそういう星回りなのかな?とか。まぁぶっちゃけ過去3年の病気人生で悪運を使い尽くした感があるので、これくらいのことがあってもまだもとは取れてないでしょとは思いますが (`∇´)

ということで、今日もまた落とされたという連絡がリクルーターから入ったところ。

えぇーっと週末なんですが・・・

私が落とされてリクルーターの方があせっていると言う変な構図。 ありがたい話ですね。まぁ他にもお話があるし、それらが駄目でもまた別の話があるかな~とか。ある意味色んな面白い仕事のオファーが舞い込むのをちょっと楽しんでたりする今日この頃。さて、どこに身売りできるかしらん♪

2012年2月24日金曜日

お見舞い

先日の訃報(ブログ記事はこちら)の際に受け取った癌患者仲間からの連絡。彼女は乳がんが脳に転移し、それが今度は肝臓にも転移が見つかったとのこと。そして首の骨が折れてしまったのでその手術で入院したとのアップデートをFacebook上で知ったのが先日前。

私の回復祝いコンサートにも駆けつけてくれて、なんだかんだとFacebookでも連絡をたまに取り合う仲。今度は私の番だと思ってFacebookで聞いてみた。

お見舞い行っていい?

自分も入退院を繰り返したのでよく分かるのですが、 癌患者の気分は猫の目。人に会いたくない時もあれば、病院で退屈しまくってお見舞いだけが楽しみってこともあるんですよね。ましてや彼女の場合、癌が転移して状況としては延命治療(?)に近い状態。複雑な心境を察すると「No」ということもあるかな?と。

すぐに連絡が来なかったので「もしかして? 」と思ったものの、昨夜「来るんなら明日来て。あさって退院だから」とFacebookの書き込みが!Facebookする元気も、人に会える元気もあるってことにちょっと安心して、今日は彼女のお見舞いに行ってきました。

ベッドの上の彼女は変わり果てていてちょっとびっくり。確か最後に会ったのはお互いリハビリを終えて、抗癌剤で抜けていた髪も伸び、普通の生活を始めて元気だった頃。手術直後だし、当たり前なんですがやっぱり病人って感じの彼女を見るのはちょっとショックでした。。。

そしてお互いの話をしたり、リハビリグループのメンバーの話をしたり。この状況でもお互いにジョークを言って笑えるのは病気との付き合い方が分かってるから。一方で「私の癌ってね、これ以上悪くならない為の現状維持の治療だから、よくなることはもうないのよ。」と言われると、やっぱり返す言葉が見つからないんですね。

私自身、自分の死を覚悟したこともある身。だから彼女がどんな思いでそういうことを言ってるかも分かるけれど、立場が逆になってそういう言葉を聞く方にたつと、かなり複雑な心境になります。

まだあきらめてない

そう言っていた彼女に別れを告げるとき、彼女はこの世の別れのような挨拶を返してきたんですね。これはやっぱり言われる方はきついですね。一緒にがんばってきた仲間、まだそんな簡単に逝ってほしくはないですから。でも癌って助かるときには助かるし、駄目なときは駄目という深刻な病気でもあるんですよね。

そんなこんなで色んな思いが頭の中をぐるぐるしてちょっとぼーっと過ごした夜になりました。やれやれ。

2012年2月15日水曜日

2月11日ロッテルダム ホフラーン教会

ロッテルダムにあるホフラーン教会では定期的にコンサートをされています。この定期コンサートの一つを日本向けの震災支援にしたいというありがたい申し出が、この教会つきの音楽団体からロッテルダム在住のチェリスト、今渡久美さんへあったのが数ヶ月前。

久美さんはHoog & Laagのメンバー。このグループでは音楽と一緒にアクロバットを見せて笑ってもらうというパフォーマンスをされていて、去年の秋には被災地慰問もされている震災支援に熱心なグループでもあります。(パフォーマンスの一部はこちら

久美さんが中心となって当日のプログラムを作るのに、去年の夏バイオリニストの小川朝子さんと一緒に日本で震災支援ツアーをした私達のデュオも一緒に弾きませんか?とお声がけを頂きました。そして久美さんと色々お話をして、写真展、お寿司や支援グッズの販売、折り紙のワークショップなども一緒にすることになり、私は写真展と支援グッズの方の準備をお手伝いすることに・・・

今回の写真は被災者自身が撮られた写真の展示。パネル化されたものを送るといわれたのですが、税関や輸送費の関係から、デジタル写真をもらってこちらでパネル化しようということにしました。ま、手違いで結局パネルではなく、プリントアウトされただけにはなってしまいましたが・・・

結局、日本から頂いた情報は全て日本語であることから誰かが英訳&蘭訳をせざるを得ず、結局誰もやってくれそうにないので、英語は休暇中のイタリアで自分でやり、オランダ語は知り合いの息子さんに頼みました。これもなんだかんだとコンサート当日の午前までかかって編集するハメに・・・

そして肝心な支援グッズは税関でとまってしまい、せっつく電話を税関と郵便局の両方にかけてみましたが、結局当日間に合わず・・・というか、未だ手元に届いていないのですが・・・

というトラブル続きのイベント準備でしたが、演奏の方はしっかり準備できました。夏と同じレパートリーが2曲、新曲1曲なんで、当たり前といえば、当たり前ですが(笑)それに、今回は頭がぼーっとする薬を1週間前からやめて臨んだ本番。おかげで頭もすっきりしているし、集中力にも問題なし!教会が寒くて手がかじかんでいる以外は全て順調に終わりました。なんだかようやく病気前の自分の状態に戻ってきたような気がします。(^O^)/

ということで、演奏以外のことは私はちょっと中途半端に終わってしまった感じがしなくはありませんでしたが、全体としてはアクロバット、お琴、私達のデュオ、弦楽四重奏、お寿司の販売、 写真展、折り紙、とそれぞれの違った演出で、お子様連れのファミリーコンサートとしては喜んで頂いていいイベントになったのではないかと思います。

ご協力してくださった方、ご来場された皆様、そして共演者の皆様、ありがとうございましたm(_ _)m

写真展に関しては正式にスポンサーについていいよ、というありがたい申し出があったので、そこでパネル化して3月以降のイベントにどんどん使っていけたらと思ってます。また詳細がきまったらここでもお知らせします!

2012年2月9日木曜日

さらなる訃報

前回は一体いつだったのだろうか・・・

と思ってブログをさかのぼってみたら大体1年前だった。そう、癌患者のためのリハビリで一緒に戦った仲間が亡くなったという知らせ。そして忘れた頃にまた訃報のメールを受け取った。

今回は同じグループの中でも私に一番年が近かった同じく乳がん患者だった女性。享年40歳。幼い子供さんが二人いて、まだ亡くなるには若すぎる年齢。グループの中で一番若かったのも、手術の回数が多いのも間違いなく私だけれど、こうやって亡くなったという知らせを受ける度に

生き残っているだけでも私はラッキーなのか・・・

と思わざるを得ない。仲間が亡くなって寂しい反面、自分はまだ大丈夫という安心感。一方で自分だっていつそういう立場になるか分からない不安、色んな感情が混じって、かなり複雑。

そして訃報を知らせるメールに返信と言う形で別のメンバーからメールが入った。彼女も同じく乳がん患者。そして去年脳にそれが転移し、その治療をしているという話は聞いていたが、今回のメールでは肝臓にも骨にも転移しているのが見つかったという内容だった。現在、治療中でまだ最後まで諦めるつもりはないということだったが、状況は楽観視できないのは明らかだ。

12人いたリハビリグループで亡くなったのがこれで3人。転移が見つかったのが2人。癌は早期発見して治療すれば治る病気って、このサバイバル率でそんな簡単に言えないでしょ?

自分の寿命を知っている人は誰もいない。健康な人だって、ある日突然事故や災害で亡くなることもあるし、ぎりぎりの崖っぷちまでいっても私みたいにしぶとく切り抜けちゃうことだってある。でもやっぱり一度「癌」という地雷を踏んじゃったら、自分の死がすぐ背後にくっついてるような感覚からどうしても逃れられないのは仕方ないのか。

こんなことを言いながら、なんだかんだと長生きしそうな気がしないでもないけれど、それでも心の中で「私にはもうちょっと生きる時間をちょうだいね、神様!」と願うのは贅沢だろうか・・・

2012年2月2日木曜日

今年もチャリティー

昨夏に日本に行ってから燃え尽き症候群(?)でしばらくぼーっとして何もしていなかった震災支援活動。もうそろそろ1年になるよね、って気がついてやっとお尻に火がつき、活動開始し始めました。

今年の目標は去年みたいにがんばりすぎないこと。やっぱり長く活動していくには持久力もいるし、細く長くできるのが理想的。ということで、周りのみなさんにもそう言ってイベントの数をこなそうとするより、数は限ってきっちりこなそうと思ってます。

まず最初のイベントは2月11日。もともとは出演してほしいということで音楽家として受けたコンサートなんですが、結局いつもの通り色んなことを企画したくてそっちに手がかかっているという・・・(苦笑)

このコンサート、ロッテルダムのホフラーン教会でやっている一連のコンサートシリーズの一つ。それを日本の為にチャリティーにしたいと言ってくれた教会の専属の音楽団体。やっぱり外国にいてそうやって自分の国のことを思ってもらえるのはやはり嬉しいものです。

ということで、コンサートはお琴や日本の曲もいれて、震災支援活動をしているHoog & Laag というグループのパフォーマンスなど、家族で楽しんでもらえるようなファミリーコンサートになる予定です。私自身は、夏に一緒に弾いたバイオリニストの小川朝子さんとのデュオで出演予定です!

その他に当日は教会で被災者が撮った写真展、Hoog & Laagの被災地慰問のビデオ上映、被災地から送ってもらった震災支援グッズやお寿司などの販売もする予定になってます。

ということで、詳細はこちら→http://www.hoflaankerk.nl/concerten/node/192

オランダの方、是非お越しください!あ、無理な方は知り合いに宣伝してくださいね~♪

2012年1月22日日曜日

オランダでの誕生日の祝い方

誕生日といえば、家族や友達がケーキやプレゼントを買って祝ってもらうもの。誕生日の本人はその日だけプリンセス扱いでしょ♪というのが世界の常識だと思ってました。

ところがどっこいこの国では思いっきり反対で、誕生日の本人がケーキやなんだと色々準備して人をもてなさなくてはいけません。

えぇ~
何が悲しくて誕生日の当日に忙しい思いしなきゃいけないのよ!

と思っていては楽しい誕生日にはなりません、残念ながら・・・(^_^;)

だって自分で企画して人を招待しないと、誰もお祝いに来てくれないし、プレゼントだってもらえませんから。逆に言うと、少々大変でも毒をくらわば皿までの気分でしっかりもてなしの準備をしてあらゆる人を招待すれば、みんなが駆けつけてお祝いしてくれます♡ それ位、オランダでは誕生会というのは重要行事で、呼ばれたら必ず行かなければいけない位、社会的なイベントでもあります。


つまり祝いたい人は自分でパーティーを企画すればいいのですから、ある意味とっても合理的でオランダらしい習慣ともいえます。

ということで、この頃やっとこのオランダ式誕生日ってのも悪くないなと思えるようになってから、ちょこちょこ人を呼ぶ理由にしてお茶をしたり、食事をしたりしてます。

そういえば夏に一緒に日本ツアーをしたバイオリニストといつまでたっても「一緒にご飯しようね」という約束が果たせないままになっていたので、誕生日を理由にしてご飯に呼び出しました。(笑) もちろん、元々はご飯を作るという約束だったので、誕生日はあくまでも言い訳。なので「手ぶらで来てね♪ 」と言っておきました。

当日、彼と一緒に現れたバイオリニストの彼女を見てうちのクマが

「あら~、きれいな服だねぇ♪」

それに答えた彼女

「だってお誕生日でしょ。」

「え、誰の?」

っておい!!!

知らなくてキョトンとしているクマに皮肉の一つでも言ってやるかと私。

「え、知らなかったの?今日は私の誕生日パーティーだから、ドレスコードがあんのよ。だからジーンズのあんたは思いっきりNG!まさかプレゼントも用意してないとかじゃないでしょうねぇ???」

これがまたバイオリニストのツボにはまったようで、例の大笑いでその日の晩は始まり、彼女たちが帰っていくまで笑いっぱなしの楽しいひと時になりました♪

ちなみにこの日はカレーパーティー。カレー2種、ダル、サモサとピクルスで、最後はマンゴープリンで完全マクロビ。マクロビ大家の息子である、バイオリニストの彼も喜んでくれたのでほっ♡

さらに手ぶら指定をしたにもかかわらず持ってきてくれた誕生日プレゼントが、前からこっそり狙っていた2重グラスのコップ。耐熱2重グラスなので、手で持っても熱くならないという優れモノ。ということで、早速このグラスでミントティーを頂きました。

オランダでも大人気のこのグラス、日本でも買えるようですので念のためリンクつけておきまーす♪

2012年1月18日水曜日

アレルギー対策

昔からひどかったアレルギー。アレルギーテストの結果、ある特定の抗生物質が駄目なんだそうです。つまり抗菌作用のあるこの抗生物質のグループに属するものが基本的に駄目ということらしく、それで化粧品やらデオドラントなどの類が駄目だった・・・というのが分かったのがかれこれ5年位前の話。

子供の頃からちょっと太陽にあたると肌が痛くなって大変だったので、運動会などは運動が出来ないという理由だけでなく(笑)、この日焼けのせいでも苦手だったんですよね。←はは、言い訳か?(^∀^;)

高校卒業する頃からお化粧品なども使い始め、肌に合わないものを使うと翌日顔が真っ赤!なーんてこともよくありました。色んな試供品を試した結果、やっと肌にあう化粧品をみつけ(それがまた高価なこと!)、それ以来ずっとお世話になっていた某ブランドの化粧品。

状況が変わってきたのが実は病気になってから。まずは手術後に手術痕の周辺の肌がものすごく乾燥して、ちょっとやそっとのボディークリームだと焼け石に水状態。傷跡に変な化学薬品をつける訳にもいかず、仕方ないので純粋な油であるヴァセリンで対応。手術台に6回も上がれば、ヴァセリン一体何個分使ったんだ?って感じですが、でもこれホント、体中がベトベトになるんですよね・・・

その間抗癌剤治療があり、ここでもまた肌のトラブル。皮膚科に行ってもちょっとした塗り薬をもらうだけで、根本的な解決にはならない。ついでに抗癌剤で抜けてしまった髪がまた生え始めると、髪質が変わっていて、しかも天パで色んな方向を向いてしまって手がつけられない状態 ( ̄o ̄;)

そんな時に知り合い宅で出会ったのが手作り石鹸。昔からひどかった湿疹があっという間に消え、がさがさに粉をふいてた肌もツルツルに!作り方を実演つきで教えてもらって、私もそれ以来ずっと家で作ってます。

最近は、震災支援で知り合った方に自作の石鹸を作って売ってらっしゃる方がいらっしゃるので、時々相談に乗ってもらいながらレパートリーを色々広げている最中です。ちなみにその方が実践されている「野ざらし美容法」というのを私も真似っこして試してみたところ、効果抜群!!!

安あがりで簡単なこの方法、体は楽なのにお肌はつるっつる、抜け毛はさらに減り、それでいて髪はサラサラ☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

これまで化粧品につぎ込んできたあの大金は一体何だったの!(>_<;)

という気がしないでもないけれど・・・(苦笑)

ちなみに仕事の関係で手荒れがひどい、アレルギーで全身大変、なーんて人が意外と周りにいるので多めに石鹸を作ってはあげてます。

先日も石鹸をあげた知人から電話がかかってきて

あの石鹸を使ってお風呂に1回入っただけでひどかったアレルギーがきれいに治ったよ!これまでどんな薬も、何をやってもたいした効果がなかったのに信じられない!!!ねぇ、あの石鹸注文していいかな?

って・・・ やっぱり効果は私の気のせいではないらしい。この際、副業で手作り石鹸の店でも開くかぁ~~~?(^o^)/

あ、よく聞かれるのでご参考までに。ご自分で作りたい方はこの本を参考にされるといいですよ♪

2012年1月17日火曜日

癌ってハンディキャップ?

外科治療が終わり、長い闘病生活とおさらばすべく現在就活中です。手厚いオランダの社会保障もいい加減期限切れってことなので、後ろ髪がひかれるものの、ゆったりまったりの隠居生活とも近いうちお別れです。うーん、残念!(爆)

ちなみにオランダという小さい国では、日本人社会はとっても狭い。ので病気になった時点で既に病名まで公表したのも同じ状態になってました。どうせ隠してもすぐ分かることだし、隠すつもりもなく、逆に人助けになるらしい、ということが分かってからは、このブログでもかなり詳しく治療について触れています。

これまで治療の大変さや、再発の心配などは別にして、病気のことが自分にとってデメリットだと思ったことはなかったのですが、就活をはじめてからちょっと状況が変わってきたように思います。

先週リクルーター経由セッティングしてもらった面接での話。
先方は、私が元気に外資系銀行で営業していた頃をご存知で、向こうから「彼女なら是非」ということでご指名だったと聞いていました。そして臨んだ面接の初っ端が私の体調の話。

自分のことをご存知だから心配して「大丈夫ですか?」と気遣ってもらっているのかと思いきや、聞かれる質問は「こいつはうちで働けるかどうか」というのを確かめているだけの模様・・・

いや別に心配して欲しいとか、同情して欲しいと思っているわけではないのですが、生死をさまよってサバイバルしてきた人間に何の感情もみせず、クールに病気がハンディにならないかどうかを査定してるのをみて正直「えげつないな・・・」と思いました。

少なくとも初対面のリクルーターでさえこれまで「大変だったわねぇ~」の一言くらいは言ってもらってますが???

ま、それ以外にも色々あったのですが、この件で元癌患者というのは普通の生活をするにおいてハンディになるのか?とちょっと考えてしまいました。

これまで生命保険は不利になるというのを聞いたことがありますが、私の癌再発と、年上のこの面接官が癌になるのとどっちが先?と冷静に考えて、そんなに変わるとは思えないんですよね。それでも一度癌という地雷を踏んでしまった私は、面接の度にそうやって「ハンディ」を背負わされてしまうのだろうかと。

そういえば医療関係のコンサル業をしている知り合いには「病名は言わなくていいわよ。」と言われてたよなぁ。それってこういうことだったのかと、妙に納得した昼下がりでした。

2012年1月9日月曜日

癌患者を支えること

このブログ、日常のことを書いているだけなのに、知らないうちに闘病記として闘病者の為のサイトで紹介されていました(焦) ここはご期待にそうべく(!?)ちょっとマジメな話を・・・

「あなた、癌ですよ」

と言われて冷静に受け止められる人はまずいないと思います。実際に私は検査結果を聞きに行った初診で、癌であるという事、手術が必要であるという事以外、1時間近くも一体何を外科医と話したのか記憶がありません。

癌専門の精神科(精神腫瘍科、Psyco-Oncology:サイコオンコロジー)というものが存在するくらいですから、告知から治療中のプロセスのストレスは癌患者にとって相当なものだと言えます。

「これで死んじゃうかな?」という覚悟をすることだってあるし、治療中に医者から「今のままだと命に危険があります」と言われたりするわけですから当たり前と言えば当たり前ですが。

ただ自分が癌患者であるということは、自分の病気と治療に専念すれば良いという意味で、癌患者を支える家族より精神的な負担は「軽い」と言い切ると語弊があるかもしれませんが、軽いような気がします。

私の場合、自分が癌を患う3年位前に父が癌になりました。幸いステージ1の初期で今ではピンピンしていますが、それでも癌の疑いがあると言われて検査をして、検査結果を聞き、治療方針が決まり、治療をする各段階で、毎回何もできない自分にやきもきしていたのをよく覚えています。

父が「癌だったらどうしよう」、「結果がでるまでにひどくなったらどうしよう」、「これで終わりかな?」など不安を口にする度に、家族として自分だって同じ事を考えているわけです。でもそういう不安を本人には隠して色々慰め励ます、と言うのは想像以上に大変でした。

勿論、治療の肉体的な痛みや負担は本人以外には分かりません。ただその辛さというのは家族にも伝わります。そして本人と同様に家族も不安なものです。でも家族の場合は、その上さらに癌患者を治療の過程でずっと支えていかなくてはならない、という意味でもっと大変とも言えるでしょう。

当然支える方にしたって人間ですから、完璧と言うわけにはいきません。ですから、癌という病気になることで崩壊する家族だってあります。というか(オランダでは?)別れるカップルや夫婦が多いのも事実です。本当ならこういう「病める時」も愛すると誓って結婚してるはずですが、実際の所は癌と言う病気が二人の間にどーんと割り込んで、関係に大きな亀裂を入れていくことになります。

接着剤でくっつけてもヒビはヒビ。元には戻りませんし、ひどい時は修復不可能ということです。それ位、癌と言う病気になるということは人生に大きな影響を与えると言っても過言ではないと思います。

振り返ってみれば、良い意味で人生観が変わり生きやすくなったとも言えますが、その悟りの境地に至るまでの道のりを考えると、癌患者本人だけでなく、癌患者を支える家族やパートナーにも辛い時には我慢や無理をせず、精神腫瘍科のお世話になってみるのも一つの選択肢ではないかと思います。

オランダの 精神腫瘍科専門の機関、Helen Dowling Institute→ http://hdi.nl/

驚きの体脂肪!?

先日友人がFacebookのウォールに書き込みしてました。

体脂肪27%のフォアグラ状態 (> <;)

えぇ~、27%ってデブなの?
それより前回体脂肪測ったのっていつだ?
しかもその時は軽く30%超えてたぞ?女ならそれが普通だと思ってたし・・・

ということでちょっと気になったのでネットで調べてみました。すると、18~39歳女性は21~34%が標準とか。

ってそれって幅ありすぎでしょっ!

いわゆる標準体重と一緒な訳か。標準幅のどっち側に位置するかで デブかどうか決まるって言うあれですね!

我が家の体重計で体脂肪率は測れるにもかかわらず、随分前から測ってませんでした。前に図ったのはまだ元気だった頃。一応ジム通いとかして運動してもぜーんぜん変わんないので、いつしか測るのをやめてしまってました。

ま、ここはとりあえずどんなもんか 測っときますか・・・

と軽い気持ちで乗ってみてびっくり!

22%!!!

なんと10%も減ってました。抗癌剤のリハビリから続けているジム通い。トレーナーにプログラムを作ってもらってきっちり週2回1時間ずつの運動。それに加えて体力作りの為に最近始めたジョギング。こちらは週2回30分程度で最近やっと距離が伸びてきた所。

やっぱり運動って効果があるのね、と確信した昼下がり♪ 

でもホントは手術の時に胸の脂肪も全部取ってもらったから体脂肪率が減ったのかも ∑(゚□゚;) なーんてことが一瞬頭をよぎったものの、それはこの際気のせいということにしておきましょう(笑)

2012年1月6日金曜日

腫瘍内科 定期健診1月5日

半年に1回の定期健診に行ってきました。といっても特別な検査をするわけでもなく、ここ最近は問診というか、先生と色んなお話をして終わりです。

始めの頃はそれでも「抗癌剤の影響もあるしこんなもんか? 」と思って余り気にしてなかったちょっとした細かいことがさすがに2年半も経って状況が改善しないと「やっぱりおかしいのかな?」と気になる頃。ちょっと大雑把でのんびりし過ぎたか???(笑)

ということで今日のトピックは心臓と爪。心臓に関しては「心臓科に行く?」って話で、爪に関しては「ホルモン治療の副作用の骨粗しょう症かな?そっちの検査をしましょう。」ってことになりました。

やれやれ、また検査か  ̄Д ̄=3 はぁ・・・

で、私の場合とにかくホルモン療法の副作用が強いので、定番トピックは勿論こっちの話。
副作用を軽減させる薬というのも処方してもらっていますが(といっても副作用がほんのちょっとマシになるだけ!)、最近気が付いたのはその薬の箱に『運転注意』というステッカーが張ってあったこと。って今頃気付いたのか!って感じですが ( ̄□ ̄ ;)

確かに病気してから集中力が全然なくなっていてピアノを弾くのにも支障がある。
それってもしかしてこの薬のせい?

ということで、ちょっと薬を飲むのをここ数日やめて様子見をしてたんです。そしたら、頭の中のもやもやとしていた霧が一気に消えた感じ♡ そしてピアノもちょっと弾きやすくなった感じ♪ といっても理由なくこの薬を飲んでたわけではないので、今度はその引き換えに副作用に悩まされる日々。

毎日ロクに寝れないじゃーん (T_T)

という話をしたら、先生曰く

起きてる間に集中力がいるだけで寝るときは集中力なくてもいいんでしょ?
じゃあ夜だけ薬飲めば?

いとも簡単に結論をだして頂きました m(_ _)m さて、効果はいかほどに ???


2012年1月4日水曜日

サンタさん到着!?

リンリーン♪ と今朝、ドアベルが鳴り、そこには郵便屋さんが箱を持って立ってました。

それは日本からのプレゼント♡ 早速開けてみると色んなものが詰まってる。

去年は人に色々プレゼントした年。それはそれでほんとに楽しかったけれど、やっぱりプレゼント貰えるのっていくつになっても嬉しい。勿論プレゼント自体も嬉しいけれど、それを選んでくれた人の心遣い、これがやっぱり一番嬉しいのかも。

ということにやっと気が付いた私。おバカですね~(^^;)

そう、サンタさんはとっくの昔に来てたって事。去年は色んな人に出会った年。 その人達それぞれが私の為にって色んなモノをプレゼントしてくださいました。

震災支援を手伝ってもらったり、帰国の歓迎してもらったり、ご飯をごちそうになったり、飲み会をアレンジしてもらったり、遠方から会いに来てもらったり・・・

そんな人達に出会えたこと、これが一番の贈り物だったんですね♪

ということで、去年は実りある年でした。
さて今年はどんな年になるかな?

2012年1月2日月曜日

新年の迎え方

日本と違いこちらはお祭り的に 新年を迎えることになります。クリスマスは家族と静かに迎え、お正月はお友達とパーティー。

ちなみにお家はクリスマスデコレーションのままで こんな感じ↓



















で、こんなおつまみで飲んでました。












こちらはリクエストに答えて作って持って行ったチョコレートケーキ










で、欠かせないのが花火。これは邪悪なものを祓うように 始められた習慣のようですが、今は花火自体が目的?みたいになっちゃってます。そこらじゅうが爆音と煙に包まれ ・・・ まぁ百聞は一見にしかず。動画でもみちゃってください♪

 


で、今年もカウントダウンに持参したピンクのお酒飲みました。

http://mixi.zz.tc/moetrose

モエシャンのロゼ大好き♡ でもみんなに飲まれちゃったので、私の口に入ったのはシャンペングラスたった1杯 (> <)

うーん
やっぱり今度は自分家でひっそり楽しもーっと♪

次のボトルはお誕生日かな(`∇´)