2010年2月15日月曜日

精神科医について

癌の診断を受けてすぐの頃、余りのショックで一時混乱(錯乱?)してた時期がありました。こればかりは「癌です」と言われた人でないとその気持ちは説明できませんが、ある日突然自分の生活にど~んと爆弾が降ってきた感じ。私の父も喉頭癌を患ったことがあるので、家族が癌と診断された時の気持ちは分かっていたのですが(これはこれで大変なのですが)、自分が診断されるのはまた別なんですね。

自分が父の時にどう感じたかよく覚えているだけに、めったやたらと「癌と診断された」とは言えず、治療方針は決まっていたものの、自分がまだ癌であることも、治療方針も納得できていたわけではなく、とはいえ家族に全く黙っているわけにもいかないし、困って病院の腫瘍外科の看護婦さんに精神科医を紹介して欲しいと頼んだのです。


日本に比べてこちらのほうがその分野は進んでいるだろうと思っていたので、精神科医をすぐ紹介してもらえるだろうと予想していましたが、まさか「癌専門の」精神科医がいるとは想像もしていませんでした。しかも家から超近所に!ちなみにそこは1人の医者で診療しているわけではなく、HDIという名の機関で、癌患者、癌患者を抱える、又は抱えていた家族を対象に、個人セラピー、グループセラピーなど必要に応じて様々な治療が受けることが出来るようになっているのです。


精神科医も対象に応じて色々な人がいるようで、私の場合は中年女性で彼女自身も子宮癌の経験者。つまり癌の告知をされる時にどう感じるか、治療方針について納得できない気持ち、治療中に息切れがしてくる気分、など全て彼女も経験していることだけに、精神科医に早めにかかってよかったなぁ、と今となっては思えるわけです。

リハビリやこれからの職場復帰についての話を通して知ったのは、このHDIは癌に関する全てを網羅しているのではないか?と思われるほど、色々なセラピーが用意されているのです。前にも書いた私のリハビリセンターでのリハビリも、グループトークはこのHDIから精神科医が特別にやってくるんですね。また癌治療をした患者が職場復帰を徐々に出来るように精神面のサポートをするグループセラピーもあるのですが、こちらはUWV(失業手当も扱う社会福祉関連の機関)と提携してやっています。また若くして癌になった人(10代~20代)の為の特別セラピーや、癌で亡くなった人の家族の為のセラピーなど、その種類の豊富さには脱帽です。ちなみにこれらの心のケアは勿論医療行為とみなされるので、健康保険で一部から全額カバー(保険会社の保険の種類によって変わる)されています。さすが、オランダ!

2010年2月8日月曜日

UWVの医者とのアポ

オランダの社会保障関係を司っているのがUWVという組織。失業手当とか、職探し、病欠関連の諸々は全てここでされます。私も病気になって以来失業手当をUWVからもらっていることから、今回呼び出しを受けました。

UWVの医者に会うというのは即ち「本当に病気で失業手当をもらえる資格があるかどうかの審査」みたいなもので、本当ならもっと早くにここの医者と会わなければいけなかったのですが、前職のアドミ手続きが遅れて、UWVから初めて連絡が来たのは抗がん剤治療の真っ最中。外出すれば高熱を出したりして入院していたので、その旨を説明し主治医から診断書を出してもらうことでしばらく対応。全然なしのつぶてだったのだけど、とりあえずお金はもらえてたし困ってなかったので敢えて連絡は取らなかったら、初めてのアポが今頃になってしまった訳。

もういい加減元気になっているし、「さっさと働け」と言われるのかしら?とドキドキしながら行ったのだけどそこはさすがオランダ。優しいんだな、これが。とりあえず治療の経過の説明と現状を説明したら「あんまり焦って仕事に戻る必要はない。急がずゆっくりと日常生活に戻ればいいから」と。さらに、徐々に日常生活に戻る為のセッションもあるから必要であればそれに参加すれば良いし、その費用もUWVで持つとのこと。また初めの3ヶ月はトライアルということにしてUWVからこれまで通りの手当てをもらって会社側の負担なし(つまり給料を払わなくて良い)という働き方も出来るし、或いはパートタイムで働きながら給料をもらって、これまでの失業手当と給料の差額分をUWVからもらいながら体を慣らしていって、徐々に就業時間を長くして最終的にフルタイムにしていくことも可能らしい。いや~、よく出来たシステムでびっくりしました。ま、高い社会福祉費も、こういうシステムを悪用して家でブラブラしてる人がいると言うのも改めて納得した次第です。

という訳で元々の私の予定通り、まずは手術を終えてそこから回復し、それから仕事を始めてOKということになりました。やれやれ

YouTubeで見つけたピアニスト

ピアノアレンジをするのに、色んな音楽をYouTubeで探していて、たまたま見つけたのがこの人。なんでも耳コピーでピアノアレンジしている人です。私の中のヒット曲はこれ。スーパーマリオ。
http://www.youtube.com/user/brunowalterjp#p/u/7/8kter5sbEqo

これをさらに面白くしたのが、こちら。
http://www.youtube.com/user/brunowalterjp#p/u/52/GNRAxbSsqYY

それ以外に玄人ウケしそうなのが、こっちかな。
http://www.youtube.com/user/brunowalterjp#p/u/15/dQEf0c_Hbzs
これは途中に色んな会話が字幕で入っていて、それも楽しい。さらに微妙に日本語と英語が違っていて、どちらでも笑って見れるようになってるところ。

その他、駅の発車メロディーとか、ドラクエとかのゲーム音楽、Jポップとか色々ピアノで弾いてくれてます、この人。暇があったら色々聞いてみてください。

横浜での2台ピアノコンサート

最近、近所に日本人のお友達が出来ました。徒歩数分の距離に十何年か住んでいて、買い物も同じスーパーとかでしていたはずなのに、お互いに今まで知らなかったという相手です。二人で「どうしてこれまでお会いしたことがなかったのかしら?」という感じ。

彼女は、2児の母でもあり、KLMのスチュワーデスさんでもあり、日本語教師でもあり、アマチュアピアニストでもあるという、多才な人。その彼女のおかげで、オランダにいる日本人の子供達の為の日本語教室「寺子屋」のボランティアも最近はもっと真面目に顔を出すようになったし、ピアノももっと弾くようになったというすばらしい効果を生み出してくれてます。

彼女は日本のSNSにも積極的に入っていて、そこのピアノグループに所属してちょくちょくジョイントコンサートも参加している熱心なピアニストなのです。で、今回彼女が見つけてきたのが、夏の横浜での2台ピアノコンサート。2台だと相手がいるのと、その相手が日本だと一緒にあまり練習できないので、私に白羽の矢が当たった模様。

これまで音大時代もコンサートやレコーディングやなんやかんや、セミプロとして活動していた私。その時にどこかの先生に言われたのが、「プロなら金を取るのが当たり前。最悪タダで弾いてもいいけど、金を払ってまで弾いては駄目。」欧州ならこれって結構当たり前で、音楽家もちゃんとギャラが出るんですね、少ないけれど。でも、お金をもらうからプロの意識が目覚めるし、だからこそちゃんと仕事としてこなすようになるんです。ところが日本って逆で、弾くほうがお金を払わないといけないらしい。主催者側も「経費払うんだったら弾かせてあげる」というスタンスなんですよ。世界スタンダードを考えるとすごく変な話だし、だから日本の音楽界が成長しない原因でもあるような気がします。音大時代の友達にこの話をしたら「そうよ、日本って変なのよ。コンクールの入賞者コンサートだって、賞もらった人がお金払って弾くのよ。」だそうで。

あ、話が脱線しちゃった。話を元に戻して、と。
彼女にコンサート誘われた時、一瞬「金払ってでも弾くか?」と思ったものの、どうせ今することはないし、こういうゴールがあればピアノも弾くし、なんと言ってもいいリハビリになるかな、というのと、彼女と一緒に日本へ飛べば安くしかもビジネスクラスで行けるという特典があって、こちらの魅力も捨てがたい!ということで、即答でOKしました。(笑)

2台ピアノのレパートリーってまず限られることと、観衆は素人なので一般の誰が聞いても楽しめて飽きないプログラムを考えよう、と提案して落ち着いたのがビゼーのカルメン。彼女が2台ピアノ用にアレンジされたカルメンファンタジーの楽譜を持っていたのだけれど、長々としてたり、弾きにくい場所があったり。結局これを土台に私達用にアレンジすることにしました。

で、まず探したのが楽譜エディター。ググれば、これがヒットする、ヒットする。ただ殆どが有料サイトで無料サイトは30日のお試しだけとか。その中で見つけた無料サイトがこれ。
http://musescore.org/

入力の仕方をマスターするまでにちょっと時間はかかるものの、一回慣れるとかなり上手に楽譜が作れるようになります。元々手書きの楽譜を読む堪え性がない私には、このサイトはかなり有難い。さらに入力した音符をちゃんと演奏してくれる機能までついているんです。勿論大体の音は頭の中で再現できるし、ぶっちゃけすぐピアノで弾いちゃえばいいのだけど、2台で同時に全部の音を弾くとどんな感じになるか掴むのにはやっぱりこの機能、私のような作曲はズブの素人には、かなりの優れものだと思います。

ということで、結構考えながらアレンジを作っているので、初めに思った以上のリハビリ効果を発揮しています。さて本番もその苦労が報われるだけ、ちゃんと弾けるかな?あ、ちなみに8月15日、みなとみらいで、だそうです。

手術日決定!

最後の手術の日がやっと決まったみたいです。先ほど病院に電話したら、3月25日だと。まだ待ち時間は1ヵ月半はあるものの、一応これで予定が見えてきた!って感じです。やれやれ

あとは、これからの1ヵ月半は何して暇つぶしをしよう・・・というのが、目下の悩みかな。この調子だと家中が毛糸だらけになってるかも!?

編み物


暇だけはあるので、色々編んでます。この週末は帽子を2つ完成させました。一つは、従妹にあげると約束した私とおそろいのベレー帽。やっと先週寒波が緩み、出不精を返上して外出し、毛糸を買ってこれたので。もう一つは、来週来る友達のところの2ヶ月になる赤ちゃん用のニット帽(左の写真)。こちらは余り糸を色々組み合わせてシマシマにしたもの。意外と余り糸を減らすには、この手の小物を編むとちょうどいいみたいです。ほら、見た目もそこそこでしょう?

2010年2月7日日曜日

編みぐるみ1匹目完成!


日本で買った子供用のニットパターン本を使って、そこに載っていたクマを1匹編みました。毛糸は100円均一でゲット。途中で糸が足りなくなってしまったので、そこは他の余り糸を組み合わせて、色んな茶色を組み合わせたクマになってしまいましたが、それもまた愛嬌。幸い、Facebookに載せた瞬間に貰い手は見つかり、上々の結果。さて、次はどこに子供が生まれるかしら。。。