と言われてます。癌になってから5年とか10年とか生存してれば、医学的には治ったということらしいです。ま、医学ってしょせん統計学ですから。
ここからは癌患者としてのぶっちゃけ本音。
いやね、簡単に治るとか言って欲しくないのよね~って。
大抵は手術して、抗癌剤して、ってその治療だけが大変と思われているけれど、はっきり言って癌治療はそんなに甘くない。もちろん抗癌剤自体大変だったし、命の危険があると言われたのも1度や2度じゃなかったけれど、これ終えたのなんてもうかれこれ2年半前。でもまだ体に残ってる?って感じだし・・・
最近、抗癌剤治療を受けた知り合いからメールをもらった。
「抗癌剤で一気に100歳になった気分。そして終わってから10歳ずつ若返ってる」
なかなかうまい表現だなぁと感心したけれど、それでいくとさしずめ私は今65歳位か?普通なら年金もらってゆっくりできる歳ですよ。
未だ続いているホルモン療法の副作用も含め、食べて、出して、動いて、寝るという基本的な人間の活動は薬なくしてできません。その薬にしたって、そんなによく効くわけでもなくて、あるだけマシって程度。これがよく言われるQOL(Quolity of Life = 生活の質)なんでしょうけど。嫌になって「もうホルモン治療やめたい・・・」と何度担当医に泣きついたことか。
じゃあ、なんで続けてるの?って話ですが、それは簡単。ただただ『生き延びるため』これに尽きますわ。
結局、私にとってまだまだ毎日がサバイバルな訳ですよ。ホルモン療法あとさらに3年すれば生存率が3%だかあがるらしいんですが、そのたった3%の為にどこまで頑張れますか?って話。普通に考えれば3%って言われれば「じゃ、自分は大丈夫だな」と思える数字でしょう。でも、ロシアンルーレットの弾を当てたら、当てた人にとってはそれが全て。結局統計上の確率は、どんな低い数字でも全然意味をなさない。これが宝くじをあてる確率(?)で30代で癌になっちゃった私の経験論。
でなんとか仮に5年頑張って「治った」とか言われても、私まだ40代にもなってない。平均寿命の半分以下ですよ!まだまだこの世を去るには若くないか???
今年亡くなられた女優の田中好子さん。30代で同じく乳がんを患って19年間闘病生活だったらしい。彼女だって医学統計上は5年生存された時点で「治った」と認識されたんじゃないかと思いますが、どう考えたって全然治ってないでしょ。
3年も闘病生活をしてそろそろ社会復帰しようという状況の今、よく聞かれるのが
「もう良くなったの?」
面倒だから「うん、うん」と言っているけど、何をもってしたら『良い』と思える状態なんだろうかと。
普通なら多分、病気になる前の当たり前の状況に戻ることを指すのだろうけれど、今の私には自分の体が実年齢になるなんて起こりえるわけないと思ってる。だから薬を飲みながら、副作用をだましだまし、それでも仕事や遊びもそこそこ人並みにできる当たり前の生活ができれば十分『良い』で、20年ちょい生存できて55歳位まで生き延びられたらもう万々歳か?
今年はその前段階として色んな所へ旅行したり、チャリティーやったり、コンサートツアーしたりした。それで普通に仕事する体力はできたって感じだけれど、やっぱり自分の体が思い通りにならないことで出来ないことっていっぱいある。
私の病気のことを知らない人は、それで私という人間を判断するから、時には厳しい評価を受けることもある。「あーぁ、もう普通の土俵に上がることは無理なの?」と凹むこともしょっちゅう。それでも病気をハンディとして使いたくないし、今の私はこの状態なのでその上で自分の出来ることをやっていくしかない。
癌患者同士で色んな話をするけれど、大なり小なりみんな同じ。それだけ癌ってまだまだ大変な病気。昔と違って癌=死ではないけれど、そう簡単に治るっていう病気でもない。この辺、もうちょっと患者の感情にセンシティブになって欲しいよな?と思う今日この頃。
サンタさーん、私、今年もがんばっていい子にしてました!
なので、プレゼントは細く長く続けられる仕事くださいな♪(爆)
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