2012年7月9日月曜日

オランダの医療事情15

前回に抗癌剤中の副作用で白血球がほとんどなくなってしまったというのには触れましたが、これが一番大変な副作用の中の一つとも言えました。

で、1回目の抗癌剤直後に分かった白血球の減少。白血球のある値が2以上が健康な状態と言われるのに、私の値は0.05。数値をみて青ざめてしまったのは担当の内科医の先生でした(笑)

この時点でまだ普通の生活が出来ているのに、「命に危険がある状態」と言われても実際にピンとこず、どうなるかまだ想像ができなかったのですが、だるくて動けないというのはその直後にすぐ自分でも分かった影響の一つ。

それより深刻だったのが、外界からの菌。38度以上熱が出たらすぐ連絡するようにという予告通り、ある日外出して帰ってきたらどんどん寒気がするんですね。熱を測ったら38度弱。まだ大丈夫と思っていたらあれよ、あれよとあがっていく・・・

も、もしかしてこれってめっちゃヤバい???

で、まずは言われた通り腫瘍内科に連絡取ると、幸いに担当の先生がいらっしゃってすぐ状況を確認。そして病院へすぐ来るように指示されました。

が、行く先は担当の腫瘍内科ではなく、緊急へ。「なんで? 」と思ったものの言われた通りに家から5分の病院へ車で向かいました。


緊急へ行くと受付はかなり混雑してるんですね。確か夜の10時頃だったはずなんですけど。ただすでに腫瘍内科から連絡が行ってたので、待つこともなく他の患者さんをすっとばしてすぐに中に呼ばれ、ベッドで点滴。状況からして優先順位をつけて患者さんを診ていく模様。で、事故患者の危ない人が一番で、私はその次位でした。ま、窓口で待ってる患者さんにはそんなことは分かるはずもありませんが。

で、熱も測ってもらってその時点で42度とか。そして機械があき次第、肺炎などの検査を一通りされました。色んな検査をするのにレントゲンとったりするので、「あ、だから腫瘍内科ではなく緊急に呼ばれたのか!」と漸く納得(笑)

幸いにして何も深刻な状況は見つからなかったので、抗生物質の点滴をしてもらってそのまま入院決定。そしてベッドごと移動して着いた先が腫瘍内科の病棟。抗生物質のおかげか熱が下がったのもすぐ分かり、「緊急で検査、その後様子見は担当の腫瘍内科なんて、なかなかよく出来た対応じゃない♪」なーんてことを考える余裕もあったり。

1人病室でぐっすり眠って翌朝おなじみの朝の検査。熱も血圧も全て元通り。病院嫌いなので先生に頼み込んで(正しくは懇願???)、「家で3日はおとなしくする」という約束の下、さくっと9時半には退院させてもらいました。

6度の抗癌剤中同じ体験を2度しましたが、2度目は寒気が半端なくて布団をかぶってた所の検温だったので、46度とかいうありえない数字でした。が2度とも深刻な感染症はみつからず、緊急&腫瘍内科の連携プレーですんなり対応してもらえ、条件付でも翌朝退院させてもらえたのはやはりラッキーだったと言えます。

ちなみにこの入院もその当時、保険で全額カバーされましたが、最近オランダも不況で保険がどんどん削られ、このような抗癌剤での入院は自己負担が発生するようではありますが。

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