2010年6月17日木曜日

病院の食事

昨日、友人からメールをもらいました。韓国にいて、近い将来入院しないといけないんだけど、とにかく病院食がマズいんだと。なんと毎日味のないわかめスープで、その友達の表現曰く「わかめがうにょうにょ」してるんだそうです。う~ん、想像するだけでマズそう!確かに日本でもよく病院食はマズいと言いますよね。じゃあオランダはどうかって?ひどいの一言に尽きます。ということで、今日はオランダの病院食について。

皆さんご存知の通り、オランダは基本的に食事がおいしくない。オランダの食文化は基本的にあのファン・ゴッホの「ジャガイモを食べる人々」の絵のように、芋なら芋、肉なら肉、って感じで、茹でるか、焼くかっていうシンプルなものが多いのです。これだって素材がよければたまにはおいしいと思いますが、まあ余り毎日食べたいな、と思うものではありませんね。ただオランダは大航海時代に色んな国に行ったり、最近では移民を広く受け入れたりで、その度に違う文化を輸入、吸収していますから、色んなものが食べれることは確かです。ということで、病院でもパスタも出れば、肉&野菜のオランダ風もあるし、インドネシア風の炒めご飯のナシとかもでます。でもこれはあくまで1日1回、夕食のみの話。

ともかく一番おいしかったのはこのナシ。これは二人分頼んで、私のいない間食事に困っているうちの彼と一緒に楽しく分けて食べたくらい。といっても、勿論レストランとかで食べるナシのほうがおいしいんですけど、ひどい病院食の中ではこれが一番ってことで。その次はオランダ風の肉or魚とか野菜とかで、塩&こしょうを多めに注文して自分で程よくかければ、そこそこ食べれなくもない。勿論味を足さないと、何食べてるのかわかんないくらいひどい代物ですけど。でも、パスタが出た時には見た瞬間に蓋をして口もつけずに返しちゃいました。というのも、茹ですぎでべちょべちょの小さいマカロニに何か分からないほど細かく刻んだ野菜の類とクリームソースが絡んでるんですが、見た瞬間「誰かこのお皿の上で吐いたんですか?」という感じ。そう思った瞬間に気持ち悪くて食欲はあっという間に減退。

で、残りの2食はパン。それもサンドイッチ用の薄っぺらいあのパンが毎回2切れ。しかも3日くらい置いてあったんじゃないの?っていう位ぱっさぱさ。で、付いてくるのはチーズか、ハム類か、あとはジャム。チーズもハムも食べない私は甘いものしかチョイスなし。それを1日2回入院中延々と食べないといけないわけですよ。なので、入院が長引けば、長引くほどこの苦痛は続くことになります。まぁ、殆ど拷問ですね。

初めての入院で勝手が分からなかった去年の1月。手術直後でパンを飲む込む元気もなく、唯一食べれそうな果物も「まだ早すぎるから駄目」と言われて、手術日から何も食べずに過ごして1日半(つまり5食抜いた)、さすがの看護婦もヤバイと思ったらしい。「あなた何も食べてないそうだけど」と様子を見に来てくれた。状況を話したら、「とにかく食べないと駄目。あなたの場合食事制限はないんだから、家の人に頼んで普段食べてるものや、食べれそうなものを持ってきてもらいなさい。食べないよりそっちのほうがいいから。」まぁそれから退院するまでの6日は好き放題させてもらいました。パンもいつも食べているパン屋さんのムスリパンとか、有機栽培の特別ブランドのバナナとかは序の口で、どうしても食べたかったワンタンスープを理由に、普段使っている近所の中華レストランのテイクアウトとかまで持ってきてもらいました。

最近は病院によってはこの辺を改善してるそうですけど、どんなに健康によく、おいしいものと言われても、全入院患者の食事はやっぱり限界があると思うんですよね。配膳にだって時間がかかるからどうしてもさめちゃうし、作りたてと言うわけにはいかないじゃないですか。昔から日本語でも「いい塩梅」という表現がある通り、おいしいものはこの塩分とか酸味の微妙なバランスがとれたものの事だと思うんですね。となると、高血圧患者の為の料理がおいしい訳がない。さらに私なんて超低血圧なので、塩が欲しくてしょうがない。そういう状況の人に味のないもの出されても全く食欲がわかない。一方でジャンクフードであるはずのポテトチップスとか、塩っ辛い中華がおいしい。まあそれなら好きなものを食べさせたほうが私みたいな患者は早く元気になる。ま、その点、オランダは実に患者思いでよかったりするんですけど。でも、今後食事制限のある病気になって入院しないといけなくなったらと思うとちょっとぞっとしますけど。。。

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