2010年6月19日土曜日

寺子屋

2年前からボランティアを始めました。この私がボランティアなんて考えたこともなかったけど、今はこのボランティア活動に結構救われている部分もあり、始めてよかったなぁと本当に思えます。

きっかけはビジネススクールを卒業したこと。イギリス系の学校で山のようなレポート書きを英語でさせられて本当に苦労したから。元々語学は超苦手なんですが、必要に迫られて色々覚えただけ。でも生活に困らない会話ができても、それで大学院レベルの勉強がこなせるという訳ではないんですね。
元々は音楽家の私。耳はいいので授業で教授の説明してくれることは問題なく理解できるのですが、各科目のテキストは少なくとも400ページはある。大抵、他のレポートとか、試験とかに重なるので、このテキストに目を通す時間は大抵あっても1週間。読めませんよ、訳のわかんない経済とか、統計とか、マーケティングとかの理論が延々400ページですからね。会社行く電車の中で頑張って読もうと思っても途中でウトウトするのが関の山。

本が読めなくても、意味があんまり理解できてなくても、それでもとにかく授業にさえ出ればなんとなくはついていける。実は、本当に大変なのはレポート書き。日本語の文章っていうのは昔から「起承転結」ですよね?ところが、英語の場合はまず内容の概略。それで中身を書いて、最後に結論とするパターン。なので、大体は途中から書き始めて、最後の締めくくりを書いて、最初に手を入れることが多かったですね、私は。それでも宿題なら、締め切りにさえ間に合えばいいので、睡眠時間を削って(なのでいつも睡眠不足に陥ります)ゆっくり時間をかけて書けばいい。実は試験のレポートが一番怖い。と言うのは、試験は日本のように記憶式で正しい答えを書けば良い訳ではなく、論文形式で「XXについてどう思うか?」という質問に延々と書いていかないといけないんですね。アルファベットの筆記になれていないアジア人はどうしても書くスピードが遅い。隣とかが倍のスピードで書いていく中、限られた時間と語彙と文字数で自分の勉強したことを理論的に書いていく、これは本当に大変。

さらに授業も「教授が教え生徒が聞く」という日本の大学講義式ではなく、先生が話す内容に生徒が色々口を挟んで議論式に授業が進むんです。教科によってはこの授業への参加度や貢献度が成績に反映されるんですね。黙って授業を聞くことになれている日本人には「とにかく口をひらかないと!」というプレッシャーはかなりキツイものがあります。

ま、そんなこんなで、「オランダ在住10年強で西洋式には慣れてるから」という自負は学校入学と同時にあっという間に消え去り、2年間死に物狂いで勉強して、苦労してようやく何とか卒業させてもらってすぐの頃「もう自分の為に投資するのは十分。これまでの苦労を社会に還元できたらいいなぁ。私と同じように文化や教育システムの違いで困っている人を助けたりするといいのかなぁ」となんとなく思っていた時に、この寺子屋のボランティア話をひょんなことから持ちかけられたのです。

今オランダにある日本人学校、補習校についていけない子供達の為に日本語や日本文化を学べる場所を作りたいと。昔の寺子屋みたいな所。私の場合語学が駄目なので、日本語を教えるほうではなく、組織の立ち上げ、事務、管理、その他諸々。実際にやってみると、ビジネススクールで勉強した「マネージメントとは何か?」というのを考えながら色々組織を作ったり、変えたり、と試せるので、実に面白い。よくよく考えてみると、会社組織の中では出世しないとこういう知識は無駄に終わるんですね。でも、私はそれを使える機会をある意味与えてもらったと言うか。

で、色々今やっている寺子屋活動の一つ、「寺子屋ブログを充実させて、対外的に寺子屋活動を紹介しよう」ということ。寺子屋関係者が色々これから書き込んでいこうということなんです。で、私がここで何がいいたいのかというと、

このブログの右下に寺子屋ブログのリンクをつけました。
みなさんぜひ読んでみてくださいね。

というお知らせです。すいません、めちゃくちゃ長い前置きで・・・

2 件のコメント:

  1. すみません、最後の最後でめっちゃウケました(笑)
    どうしても書かずにいられなくなりました。
    本当に前置きにしては長かったですね~(笑)
    でもすごく素敵な前置きだと思います。

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  2. YOSさん
    そうなんです。前にも書きましたが、私には短く簡潔に書くことが出来ません。つい、あれも、これも、書きたくなるんですねぇ。でもウケてもらえてうれしいです~

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