さて手術の手続きをしている時に出てきた話題が病室のこと。担当看護師さんに「希望ある?男性と同室は嫌とか?」私は日本の病院のイメージしかなかったので、そんな病室に希望を言える事自体に驚き、せいぜい考えることができたのが「何人部屋なの?」という質問だけ・・・
8人位?となんとなく思っていたのですが、出てきた答えにびっくり!
そんなにたくさんいないわよ~!!!2人、多くても4人。でもあなたは多分二人になると思うわ。
その言葉通り、ラッキーにも二人部屋をあてがわれ、始めての入院となりました。
で、手術当日はまず自分の入院予定の病室のある棟へ向かいます。入院棟は担当科や入院期間によって分かれています。そして自分の病室に案内され、そこへ荷物を置き、渡された手術着に着替えます。必要な血液検査なども、入院病棟担当の看護師さんがしてくださり、準備の一部は病室でされます。患者はあとベッドに寝て待つだけ!
そして時間になると、そのままベッドごと手術控え室へ運ばれます。そこへ形成外科の先生が来てマジックで色々書いたり、麻酔医の質問に答えたり。さらに時間になると今度は手術室に運ばれます。ドラマなんかで見るよりずっと小さいし、なんと言っても寒いのには参りますね。こっちはほとんど裸に近いわけですから!といってもあっという間に麻酔で眠るんですが。
手術が終わって起こされると手術控え室に戻ってます。そしてそこで惰眠をむさぼり、いい加減寝たなぁと思う頃に病室に連れて戻ってもらえます。といっても手術当日は、麻酔とモルヒネのお陰(?)で延々と眠ることになり、夜中位にぱっちり目が覚め「お腹すいた~」というのがこれまでのパターンですね(笑)
ちなみに入院病棟には病棟の医者と看護師さんが3シフトでつめてらっしゃいます。朝の回診はこの病棟の医者と看護師さんの他に、自分の担当科の先生が交代でいらっしゃいます。ですから自分の担当の先生に会うのは週に1~2回程度で、あとは別の先生だったりします。そして、症状がやばい患者から回診が始まり、退院までわずかとなると時々回診を忘れられることも!←このいい加減さがまたオランダらしい!(爆)
ちなみに初めての手術で半死だった私。夜中にお腹がすいて目が覚めてから、なかなか寝付けなくて、やっと眠れた所をこの朝の回診で起こされました。元々、寝起きがめちゃくちゃ悪く「なんだよ、せっかく寝れたのに起こすなよ!(怒)」位の気分で目を開けたら10人位にベッドを囲まれて、眠気も一気にぶっ飛びました。そう、大学病院の先生にはそれぞれ見習いの先生や学生が必ず付き添うのでそれ位の人数になるんですね。しかも前夜に意識を飛ばしていたので、多分その日朝一番の回診は私ってことで勢ぞろいされたようで・・・(笑)
2~3日も入院してればなんとなく色んな事が見えてきます。まず病棟の看護師さんは毎回受け持つ病室が決まっているようで、シフトに入ったらすぐに挨拶にいらっしゃいます。「今朝は私があなたの担当でXXと言います。」そして自分一人で動けない患者は、この看護師さんに手伝ってもらって朝の身支度をします。シャワーに連れて行ってもらって一緒にシャワーをしたり、髪を洗ったり、傷口があってダメなときは体を拭いてもらったり。はい、毎朝です!そしてその際にシーツなども全部取り替えてもらえます。これも毎朝。
さらに私の場合は、外科で配属された担当看護師さん(例のアカウントマネージャーですね♪)も時間を作って顔を出され、知らない顔ばかり(そう、担当外科医がいきなり教授になっていたし!)で不安だった手術翌日、彼女の顔を見てすごくほっとしたのを覚えています。しかもオランダの病院食が食べられなくて、手術前日の夜~手術翌日の昼過ぎまで何も食べてなかった私に「何も食べてないんだって?普段何食べてるの?あなたは食事制限ないんだから、食べれるものを食べたらいいわ。家に電話して食べたいものを持ってきてもらいなさい。」というお許しまでもらい、家からデリバリー中華なんかお願いしてみたり♪
なんとなく入院って我慢を強いられると思い込んでいたので、逆に患者であっても人間らしい扱いを受けることができたことに驚きました。病室の人数も少ないし、看護師さん一人につき見ている患者数も多分日本より少ないんだと思います。ですから、忙しいだろうと呼び出しボタン押すのを遠慮してたら逆に「その為にボタンがあるんだから、押しなさいよ」と言われる始末。予想に反してかなり至れりつくせりの入院生活となりました。
但しオランダの場合、病院はそのサポートが本当に必要であると認められた人の為のみ。ですから、自分で起きてトイレに行けるようになれば、それで退院となります。私の場合は最初の手術で1週間入院でしたが、日本で同じような手術は2週間入院らしいので、相当違うことが分かると思います。ちなみに一人暮らしで、まだ食事が自分で作れないとかの場合は、Thuiszorg(自宅ケア)と言ってそういうのを手伝いに来てくれるサービスとセットで退院することになります。初めての時は「それってどうなの?」と思いましたが、結局寝てるだけなら家の方が落ち着くので、私も2度目の手術以降は、ドレーンという管がまだ体に付いたままで、オランダ人並みにサクサク退院させてもらってました。(つづく)
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