至れりつくせりの入院生活で困ったのは、やはり病院食。元々食文化としては文化がないと言っても過言ではないオランダ。そんな国の病院で、おいしいものが出てくるわけがあろうはずもなく、要領を得るまでにちょっとばかり時間がかかりました。
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まず、朝と昼はパン食です。サンドイッチの厚さの食パン2枚。これは白かブラウン(全粒)かが選べます。ところが配膳中に乾燥するのか、パリパリで食べれたものではないんですよね。ということで、子供のようにパンの耳を大きく残して中だけくりぬいて食べたりしてました(笑)
ただ、後になって分かったのですが、食パン以外にもスウェーデン風の乾燥クラッカーや、オランダのライ麦パンなども選べ、こちらは袋詰めの市販のもので乾燥や湿気とは無縁の状態。それに気づいてからは毎回こちらの方を頂いていました。
で、問題はパンにつけて食べるもの。あるのはバター、マーガリン、ジャム、チョコレートペースト、ハム、チーズ。手術後、甘いものが欲しくなくなり、しょっぱいものだけ欲しい私にとって、選択はハムとチーズしかない。「えぇっと、どちらも食べれないんですけど・・・?」基本的にバターもマーガリンも使わないので、食べようがない!という状況に。どうやって、この病院食をサバイバルしたのか余り記憶にないのですが、家からの持ち込みでなんとかしのいだような???
運がよければこれにりんごやオレンジなどの果物も選べ、後は数あるジュース類、コーヒーか紅茶、カップスープ位ですね。果物はともかく、ジュースもコーヒーも紅茶も基本は飲まない人間にとって、どんなに色々あっても自分の口に入らないものであればあってもなくても一緒!まぁ看護師さんにも「普段何食べてるの?」と驚かれるわけです(笑)
そして午後になるとその日の夜のメニューの希望用紙が回ってきます。メインディッシュは2種類から選べ、主食はジャガイモかご飯かパスタか、その日のメニューによって選べるものが変わってきます。さらに半人前、1人前、1.5人前から量が選べるので、食欲がない時などはあらかじめ半人前だけお願いしたりということもしていました。
さらにソース大好きなオランダ人の為に、塩&こしょうだけでなく、ケチャップやマヨネーズ、サンバル(インドネシアのチリソース)などメニューによって選べるソースもありました。そして毎晩デザートがつき、これはヨーグルトとか、フラ(オランダのカスタード)などでした。
今、健康になってみると悪くないメニューとも思えるのですが、入院中は全く砂糖類が欲しくなかったので、デザートは全て食べられない、肉も魚も一口がいいところ、パスタに至っては伸び切ってしかもまずそうなソースとあえてあるのを見た瞬間「誰かこの皿の上に吐いちゃったわけ?こんなの食べれないわ!」とそのまま手をつけずに返したり、とまあほとんど食べなかったという記憶しかありません。たまーにそれでもこれならってものが出てきてましたけど、ほとんどは仕事帰りにお見舞いに来てくれていたうちのクマの胃袋に収まっていましたね。特にデザートなんてなめるように食べてたし!(爆)
食事の合間にはワゴンで飲み物を持ってきてくれます。と言ってもジュース、コーヒー、紅茶という私が飲まないものしかないので、頂いていたのは水とストロー(動けないときは、これがないと何も飲めない!)だけでしたけど。
とまあ食べるのが楽しみな人間にとって、食欲があっても食べるものがないとこれほど苦痛な入院生活はないわけで・・・お見舞いに来てくれる人にしょっぱいクラッカーや果物類を持ち込んでもらい、たまにデリバリー中華をそのまま持ってきてもらったりして面会室でこっそり食べたりとか。まぁそういうこともあって、『退院はなるべく速やかに』をモットーに2度目以降の手術に臨んだのは言うまでもありません!(つづく)
初めまして。
返信削除突然に失礼します。
大変な体験をされましたね。一方でうらやましく日本では体験できない感覚を味わえたんじゃないかなと思います。
ブログを全部読み進められてはいませんが、今は大丈夫ですか?