元々乳癌というのは、50~60歳位の女性が一番多く、私みたいな年代でかかる人はかなり例外的なので余り知られていないのですが、乳癌治療の抗癌剤は婦人科系を完全に叩き潰す強烈なものだったりします。分かりやすく言うと、普通にはもう妊娠は出来ませんよってことです。
オランダはその辺ちゃんと治療パッケージが出来ていて、私みたいに子供のいない人には「将来的に子供が欲しいですか?」という質問から始まって、欲しい人には不妊治療をしてくれます。つまり卵子増発剤で卵子を作って精子とあわせて受精卵をつくり、その卵が何分割かしたところで必要になるまで冷凍庫に保存してくれると(10年寝かせても大丈夫とか!?)。
私の場合、今この受精卵が4つ、ユトレヒト大学病院のどこかに冷凍されてます。4つ子ちゃん?とか言うとなんだか変な感じがしますが、長期間保存するとそのうちの25%は使えなくなるそうなので、多分私の場合、最終的に使える受精卵は統計上3つということです。ま、その3つにしたってかならず子宮着床するわけではないので、個人的には「妊娠するときにはするし、しないならしないし。神のみぞ知る」位に考えています。
まぁ産婦人科の先生に言わせると、この不妊治療法で妊娠できなくても、最近は卵巣さえ持っていればなんとでもなるそうなので(すごいですよね、医学の進歩!)、とりあえず先天性遺伝子異常で卵巣癌の発症率が普通の女性より高い私もまだ年齢的に大丈夫だからと太鼓判を押されたので、とりあえず毎年1回定期健診をすることでしばらく卵巣はとっておくことにしてます。
で、今はホルモン療法の真っ最中。私の乳癌は女性ホルモンを餌に成長するホルモン依存性の性質を持っているので、その女性ホルモンを抑える薬を処方されてます。統計的には5年餌を絶てば大丈夫ということで、去年から始まっているこの治療、あと4年続く予定です。ま、本当に続けるかどうかはまた話し合いをすることにしていますが、今のままだと治療中のこの4年間は妊娠できないと言うことになります。
という背景があって、最近ちょっと嫌だな~と思うのが子供の話。友達が妊娠したり、子供が生まれたりは私も嬉しいし別に問題はないんですが、私自身にその話題を振られると結構きついものがあります。オランダではプライバシーに関することを余りとやかく言われないので、その意味では日本よりまだマシなんでしょうけど、「お子さんは?」って聞かれると、さらっと「まだなんですよ」と答えて終わらせることにしてますが、それでも中には「どうして?いい旦那さんじゃない?いいパパになるわよ」とか言われると一々病気の説明もしたくないし、でもこれ以上この話はしたくないし、結構返答に困ったりします。
さらにうちのパートナーは3人男兄弟の長男ですが、最近次男の弟が子連れの女性と付き合い始めたんです。私はこんなだし、元々「子供欲し~い」というタイプでもなかったので、彼のお母さんはその子供のことを「始めて孫が出来た!」ととても嬉しそう。元々子供が大好きな義母なので、気持ちは分かるのですが私の前でそこまで嬉しそうにその話をされると「私はどうせ嫁失格ですよ」なんて気分になるんですね。別に私の被害者妄想なんですけど、やっぱり居場所がないと言うか・・・元々細かいことに気を使うほうではない私がでさえオランダという自由な国でこう感じるのだから、こういうのを日本と言う国全体でされた雅子様はそれこそ辛かったんだろうなぁと今更ながら思ってみたり。いやはや、感情と言うのはやっかいなものだなぁと思う今日この頃です。
オランダはもうすぐ冬かしら?(笑)8月下旬はブーツ履いてたもんな〜。
返信削除レシピ公開有難うねー!しかし、自家製麺がどれも素敵すぎ。
ところで最近は元気してる?
月並みなことしか言えないんだけど、なお子ちゃん、病を克服した自分ををもっともっと褒めてあげてください。これからの為にも、今はただ焦らずゆっくり、4年後に向けて英気を養わないとね♪
えいこちゃん、ありがとう。やっぱり体より頭のほうが早く回復しちゃうから焦るんだよね~。ゆっくりじっくりだね。
返信削除オランダは寒くなって雨も降ってきてるので、薄手のレインコートはもう必須です。日本はすごい暑いんだってね。熱中症やクーラーの冷え、気をつけてね。
そうそう、ゆっくりじっくりね〜♪今は病の好む「忙しい人」から、なるべく遠く離れててくださいな。
返信削除おー、本格的なダッチウェザーが到来してるね。タイムリーにも今朝、TVでアムスがちょろっと映ったよ〜。Prinsengracht辺りっぽかった。今年もインフルエンザには気をつけないとだね。また大流行されたら困る・・・↓。うん、そうなの。この尋常じゃない猛暑で、皆さん可哀想なことになってます。日中外でちゃうとね、そこは完全にサウナみたい。呼吸するのも大変でーす。(涙)